久遠の絃

-くおんのいと-
since 2003/9/1
キレイな写真なんていらない。もっと本当の姿が見たい

ついった

いろいろ

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夜の長い

2007年09月30日 22時40分07秒 | ことばのうみ
 夜は暗すぎるから、一本だけロウソクを灯すの。
 燭台にロウソクを置いてね、そっと火をつけるの。そうすれば見えない世界が見えてくるわ。それは電球だと明るすぎて見えないんです。やわらかな明かりでしかそれは見えないんです。
 夜は本当は暗いものなんです。人は星と月の明かりを忘れてしまったのね。でも誰もそれに気がつかない。創り出した明かり。
 いつか人が火を手に入れた時から変わってしまったのね。私たちは本当の夜というものを知りません。どこかに何らかの明かりがありますから。でもそんな明かりのない世界。想い描くだけの世界にはどうやっても戻ることは出来ません。
 でもこうやって思い出すことは出来るのかもしれません。ロウソクの明かりでペンを取るように。
 ゆらりゆらりと光が揺れます。秋の夜の気持ちのいい風が虫の声を届けに来てくれます。
 静かな夜に、この秋の夜長に、更けていく今日と明日の境目。それは忘れていた何かを思い出すような――
 やわらかな光の中で


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あめのかけはし

2007年09月30日 22時24分21秒 | 久遠
ふと見上げるとそこに雨の架け橋
垂れ下がる蜘蛛の巣に また今日の冷たい雨
過ぎゆく季節と 深まる秋に気づきながら
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つゆくさ

2007年09月29日 23時00分19秒 | 久遠
いつの間にか秋になった今日の朝
肌寒い風の中で 青く小さく
涼やかな色に 空は雨を呼び込んで
コメント (2)
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浮かぶ雲

2007年09月28日 22時15分29秒 | 久遠
空に浮かぶ雲は なんだかもの言いたげで
何の形と言われても なんだかどこかで見たような
雲は 夕の空をゆっくりと浮かんでいました
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おんぶばった

2007年09月27日 23時26分05秒 | 久遠
その名の通り背中におんぶ
ぴょんぴょんと跳ねていく秋の季節の中で
冬が来ることを恐れない また次の年へと命をつなぎ

撮影:オンブバッタ
三重県紀北町
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空に浮かぶ

2007年09月26日 23時36分27秒 | 久遠
カマキリが見つめる空は どこまでも青くて
いつの間にか変わり始めた季節に 乾いた風が吹く
少しだけ冷たい 秋の香りを運んできたようで
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そらはこんなにもあおくて

2007年09月25日 23時42分30秒 | 久遠
空はこんなにも青くて グラウンドの片隅に咲いた彼岸花
紅く赤く 季節の変わり目をあまりにも鮮やかに
ただ この色をきれいだと思うまでにはそれなりの時間はかかり
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その中に写る

2007年09月24日 23時16分55秒 | 久遠
その中に写る景色は まるで逆しまに
透明で透き通る 真実はどこにあるのだろう
ビー玉の中にある もう一つの世界とともに
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首をもたげ

2007年09月23日 21時07分57秒 | 久遠
みんなで首をもたげ ずっと遠くを見る
その先にあった何か 遠くのどこか
帰る場所を探すように 同じ空を見上げて
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今夜は眠れない

2007年09月23日 00時09分54秒 | ことばのうみ
 こわい夢で目が覚めて、びっしょりと汗ばんだ服を見つめる。恨めしくエアコンを見つめて見るも音もなくしんとしている。
 どきどきしている心臓、静かすぎるこの部屋。
”眠れない・・・・・・”
 なんだか目がさえてしまった。少し考え、からからと窓を開ける。
 夏の夜の涼しい風が流れ込んできて、汗ばんだ体を冷やしていく。
 虫の音が聞こえて、街の明かりに照らされた星々も、だんだんとその数を増やしたのだろう。空には無数の星が見える。
 四角い窓の中の星空を見ながら、さっき見た夢を思い出してみる。
 でもなんだか思い出せない。でもとても怖かった気がする。
 夜の音がさりげなく風を贈る。今日の風はどんなエアコンよりも心地よい。
”思い出せない夢はいったいどこへ消えていくんだろう”
 夢ばかり書きとめて、夢の中で撮った写真などは、どこかに保管されている。そんな気がするのだ。
 四角い窓の下で明かりが一つ灯り、白い煙がゆらゆらと立ち上る。はき出した白い息は、黒々とした夜をかすめるばかりで・・・・・・



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