しちがつ

あぁ今日で7月が終わる
長かったような短かったような
なんだか体がついていかないや

静

いつものざわめきが消えて　久しぶりの静かな夕方
色を変えていく空は　一日が終わる前触れ
夜を探しに　欠けていく月を夢の中で追いかけるように

モノクローム

窓の外が不思議に明るい雨上がりの空
街が少しだけ時間を戻したように　いつか見た古い写真のようだ
過去を思えば明日が見える　明日を見ればきっと朝はやってくる

おかえり

いつも”おかえり”と待っててくれるセミ
玄関の網戸がお気に入りなのか　ずっとそこを離れない
間違って一緒に家に入ると　明かりの周りをぶんぶんぶん

夏の夜に咲く

夏の夜に咲く花は　涼やかな風とともに
炸裂する音が肌を　空気を震わせる
過ぎゆく季節は空にはじけて　街の夜を彩る

撮影：三重県紀北町　燈籠祭

暑い

寝て暮らすも　起きて暮らすも結局暑い
夏だからといえばそれまでだけど　雨は降っても気持ちだけ
しかしどこかじゃ大雨　もっとまんべんなく降ってくれないものかね

なんだろうな

変わらないと思っていた景色が変わっていく
それは良くもあり　悪くもある
前へ進んでいくのが　いつもながらに億劫なんだろうか

少しだけ

少しだけ　ただ少しだけあの日を想う
父の旅立ちから始まった　どうしようも出来ない日々
久遠には無題と名をつけて　なんとか続けたあの日のこと
思い出はすこしずつ揺らいでいく　ただ母との会話の中で新しい記憶が増えていく
少しだけ　ただ少しずつでも前へ

暑かった

陽がやっと傾いて　山の影に入る
咲いていた向日葵でさえも　暑かったとうなだれていた
あぁ雨はどこへ行ったのか　大地さえも乾き始めている

夏

夏の暑さに体がついていかないな
なんだかどうにも調子が出ない
いつもこんなんだといえばそれまでだけど　やっぱりなんだか違うきがする