テルミンの音程を変化させているのは、電子回路としてみると、アンテナと人体との間がコンデンサーの役割を果たしており、アンテナと人体との間の距離を変化させることで静電容量が変化し、それによって周波数を変化させているということだと理解している。
さて、ハード寄りのオーディオマニアの間ではコンデンサの品質=絶縁材の素材その他=コンデンサーのメーカーの違い によって、スピーカーから出てくる音質の違いがあることが、半ば常識的に語られている。自作機器のみならず、メーカー製のアンプやCDプレーヤーに使われているコンデンサを基板から引き抜いて、お気に入りのメーカーのコンデンサに置き換えてしまう人もいるようだ(特に回路に直列に入っているコンデンサ)。最近はオーディオ趣味から遠ざかっているが、私の記憶では、たしか、サンヨーのコンデンサの評価が高かったように思う。
しかし、物理的に考えると(といっても物理の専門知識を持っているわけではないが)、静電容量が同じだし、電子回路内の部品の一部を替えたくらいで、そうそう音に変化があるとは思えない、というのもうなずける。たとえば、アンプにしても回路基板のなかにはトランジスタや抵抗など他の部品がたくさんあるし、基板そのものの素材や線材、ハンダなどほかにも音に違いを生み出しそうな材料がたくさん使われている。そんななかで、なぜ部品の一部であるコンデンサーの違いが音質差に大きな影響を及ぼすのか、良く理解できないし、私自身は確かめてみたことがない。しかし、多くの人がそういうことを体験しているようであり、単なるオカルト現象ではないのではないか、と思っている。
前置きが長く、かつ理屈っぽくなってしまったが、私が言いたいこと、あるいは、常々思っていることは、人間の体の状態によって、もちろん、人の違いによって、テルミンの音質は同じ楽器を使っても違いが出てくるのではないか、ということである。その理由の一つと思われることを、(実証もしていないのに)ある程度根拠のあることとして言っておきたかったのである。
その人間の体の状態とは何か、またどんな状態のときに好ましい音質が生み出されるのか、を少しでも解明できたら嬉しいと思う。パラメーターとして考え付くのは、体表面積(身長・体重)、水分含有量(比重)、体脂肪率などであるが、音質をいいと思うか悪いと思うか別にして、人間の体のこれが変われば、音質が変わるという何かがみつけられないものだろうか?。
しかし、同じ人で、急に体表面積や体脂肪率などを大きく変えることは難しいので、あくまで仮説のレベルからは抜けられないのかもしれない。でも、知りたい。
もし、体脂肪率が高く、体表面積もなるべく広い方がよい、などの結果が出れば、本格派を目指すテルミニストはすべからくマトリョーシカ体型=バーブシュカ化せねばなるまい。それもちょっと、、。
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