白杖のトライリンガル

難聴だけじゃない?網膜色素変性症を併せ持つアッシャー症候群の息子達の日常を母の目からつづります。

アメリカに帰れないNo3

2010-07-28 22:39:43 | その他
朝5時起床。
心配で眠れたもんじゃなかった。

アメリカに電話する。
もう夫が帰り着いている頃だ。
夫に状況を報告してさぁ出発。

大使館に着いたのは朝の6時40分。
私は3人目。

必要なものの中に『証明写真2枚』とあった。
もし書類発行になっても、写真がなければ発行できないよなぁ。
10年前大使館に行ったときの記憶をたどると、確か中に証明写真機があったと思う。
「へぇ、こんなところに。」っと思ったのを覚えている。

でも、・・・そんな記憶信用性は薄い。
待っている間にどんどん不安になってきた。
「写真をもって来い。」といわれても、あの虎ノ門でいったいどこに行ったらその写真を撮れるか検討もつかない。

となりの人に聞いてみると、駅で証明写真の機械を見かけたというではないか。
っで、結局列を抜け出して写真を撮りに行った。

でも実は、写真機は中にありました。トホホホホ。


大使館に入る前厳重な持ち物検査を受ける。
そこで、カメラや携帯電話等の電子機器は持ち入れないので、一時的に没収され、帰りに受け取って帰るように言われる。


中に入ったらすぐに窓口に行って、事情を話した。

トランスポーテーションレターの申請用紙と、ただの白い紙を一枚渡される。
その白い紙に申請理由を書けという。
線くらいある紙を使えばいいのにねぇ。
日本にあってもここはアメリカねっ。

グリーンカードのナンバーがあるから、きっとコンピューターで私が何者かはわかるはず。
書類をすぐに発行してくれるかどうかは、相手の判断によるらしい。


頑張って申請理由を書いた。

「カードナンバーがあるんだから、私が永住者だって明らかだろう! コンピューターをたたけば載っているのに、なんでカードの実物がなきゃいけないんだ!ばかばかしい。早く帰らせろ!」っとはもちろん言わず。

グリーンカードをもってくることをうっかり忘れたことにして、自分の不注意を謙虚に反省し、お手数をかけてしまうことをまた平に平に謝り、アメリカの家には幼児が待っていて、しかも仕事でどうしても明日までに帰らなければならないことを述べる。
仕事も公認会計士だということを明らかにして、勤めている会計士事務所や所在地も書き、自分がちゃんと働いているまっとうな人間で税金もちゃんと納めていることを暗に示す。最後にもう一度理解を求めて、感謝の意を述べる。

どうだ、完璧。
どうみても私は誠意のあるいい人間だ。
これを読めば、「あ~、家族と帰れなかったなんてかわいそうに。」っと思うはず。

提出するときに窓口のおばちゃんに言われる。

「発行には数日要する場合もありますが、お帰りになって待ちますか?その場合こちらからお電話差し上げることもできますが。」

「いいえ、ここで待たせてもらいます。」もちろん。
最後の一人になるまで待ってやるわい。

待つこと10分足らず。

「問題なかったので、書類を発行できました。」

は?もう?
結局必要だったのは、パスポートとグリーンカードナンバーと証明写真二枚だけ。(それと手数料ね)

なんだよ、たったそれだけ?
もう、おおげさなんだよ。

しかも、少なくとも1時間って書いてあったのに、10分?
これってもしや私の手紙の効果?
さぁ~~~???

まぁ、でもよかった。
さぁ帰ろう。

次は飛行機。
キャンセル待ちだから、少しでも早く行って自分の名前をリストの上のほうに載せなきゃ。
空港へダーーーーーッシュ。

っで、カメラと携帯を受け取るのをすっかり忘れて帰ってきました。

なははは。
やっぱり抜けてる私。

アメリカに帰れないNo2

2010-07-28 22:26:14 | その他
そういうわけで、かっこ悪いけど仕方なく妹の家に帰った。

あんなに大げさにお別れを言っておきながら、また帰ってくるとはなんと間抜けな私。


さて、大使館で書類を発行してもらえと言っていたけど、その発行手続きにはどれくらい時間がかかるものなんだろうか?
提出書類にはどんなものが必要なんだろうか。
空港で全部聞いたけど、カウンターのねぇちゃんは「知りません」の一点張りだった。

インターネットで調べてみる。

まず大使館のウェブサイトで必要書類をチェック。
書いてあるのは、
「アメリカに忘れてきたのであれば、送ってもらってください。」

そんなことできるかよ。
仕事があるんだからすぐに帰らなきゃ。


大体方法としてトランスポーテーションレターの発行というものがあるらしい。

その書類の発行に必要なものは。。。

・永住権を保持していることを証明できるもの。たとえば移民ビザが捺してあるパスポート。

そんなのアメリカの自宅にあるよ。
っということはどっちにしろ送ってもらわなきゃいけないのか?

もういい、とにかく明日大使館に行ってみよう。

書類発行にかかる時間は、早ければ1時間、でも数日かかることも。っと書いてある。
なにぃ~~~。


インターネットに経験者の声は載ってないか、色々検索してみると、
みんな朝早くから並んだと書いてある。
一日に処理する人数が決まっているから、並んでいても「はい今日はここまで」って打ち切られることがあるらしい。

その人は朝6時半から並んだと書いてある。

そっか、6時半か。
そのときすでに夜の1時過ぎ、よし、少しでも寝よう。



アメリカに帰れない

2010-07-28 22:22:50 | その他
さぁ、長いようで短かった日本での3週間を終え、みんなでまた渡米の帰路についた。
ちゃんと2時間前に空港に到着。空港では千葉に住む伯父さん伯母さんがわざわざ見送りに来てくれていた。

さぁ、先にチェックインを済ませてゆっくりとお話でもしようか、っということでチェックインのカウンターへ。

私のパスポートとチケットを見て航空会社のお姉さんがいう、
「グリーンカードを拝見します。」
「は?クリーンカードなんてありませんけど。」
そこから大変なバトルの始まり。
グリーンカードがなければ帰国用の航空券がないお客さんを乗せることはできないという航空会社側。

これまで何度も日本に帰ってきたけど、今まで一度もグリーンカードなんて持ち歩いたことがない私。

あんたねぇ、突然そんなこと言われても困るのよ。
アメリカに着けば、私のデータは全部コンピュータに入っていて一目両全なんだから、なんでここで足止め食らわなきゃいけないの!

このねぇちゃんにいくら言っても意味がないのはわかっているけど、簡単には引き下がれない私。
「じゃぁどうしたらいいんですか?」
「アメリカ大使館に行って、書類を発行してもらってきてください。」
は?じゃぁ今日は乗れないってこと?
がが~~~ん。

あとで、よくよく考えてみたら、今までグリーンカードの提示を求められなかったのは、私のパスポートに移民ビザのハンコと、永住権保持者であることを証明するハンコが捺してあったからではないだろうか。
グリーンカードそのものは書類が受理されてから、受け取るまで何年もかかるのが普通で、その間「この人は永住権保持者です。」ということを証明するハンコをパスポートに捺してもらう。
でも、私のパスポートは10年過ぎたので新しいのに更新した。それで、もちろんそのハンコもないわけです。
私があほだったと言えばそれまでなんだけど、本当に今までグリーンカードなんて持ち歩いたことがなかったんだもん、考えもしなかった。。。

伯父さんと伯母さんがせっかく来てくれたというのに、すごく待たせてしまった上に、ゆっくりみんなで話す時間もなかった。
すみません。

っで、結局夫と子供だけアメリカに帰り、私だけ日本にとどまることになったわけです。

とほほほほ。