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金魚cafe

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後妻業の女

2016-09-02 22:52:29 | 映画
来年に「破門」が公開される前に黒川センセーの作品が映画化されましたので観に行ってきました。

出演者ほぼ関西出身なので違和感ない関西弁のやり取りで面白かったです~~。\(^o^)/

大竹しのぶさんは関西出身ではないけれどアクセント掴んでらっしゃるのでしょうね~。

あ~~こんなおばちゃんいるいる~って感じですっとセリフが入って行きました。

ひとり暮らしの資産家の老人と結婚して財産をちゃっかり頂く、その老人は謎の死を遂げてると世間で話題になりましたね。

それを映画化するとこんな感じだったのかなと。

シニア世代の結婚相談事務所の所長とグルでお見合いでターゲットを探して上手く取り入って財産を頂くというのスゴイシステムだなあと。

自分でターゲットを探さなくても向こうから必要な情報を提供してくれるわけですから。

そこには家族構成、資産、健康状態、理想の女性などが書かれているのですから大竹しのぶさん演じる小夜子がそれになり切っちゃうのです。

「趣味は読書と夜空を眺めること、得意料理はサバの味噌煮」なんて楚々とした小夜子さんに言われたら男性は皆さんポ~~~っとなるのです。

獲物を捕まえるまではとことん尽くしてゲットしたら釣った魚にはエサはやらぬとその徹底ぶりもなんてひどいとは思いつつもどこか可愛らしい。

相談所の所長演じる豊川悦司さんもいつものカッコ良さより欲の皮の突っ張ったゲスな柏木を楽しそうに演じていました。

小夜子と柏木って「疫病神シリーズ」の桑原、二宮コンビと似たところがあるなあと思いながら観てました。

どちらも友情とか恋愛感情じゃなくてお互いのことをよ~~く知っていて、なんでこんなやつとと思いながらも離れられない。

お金儲けの話を嗅ぎつけるのが上手くてけれどなかなか大金は手に入れられない腐れ縁っていうところが似てるなあと思いました。

今まではお金をだまし取られても家族が恥だからと泣き寝入りしていたのが今回は戦ってやる~~と被害者の娘たちが立ち上がった。

娘役の尾野真千子さん、大竹しのぶさんと堂々と渡り合って見ごたえありました。

小夜子は8人夫に先立たれて財産をちゃっかりいただいていたわけです。

点々としていたこの謎の死を線でつないでいくとあぶりだされた後妻業。

最後に笑うのは誰か?

柏木、小夜子コンビのここまでしぶといのかとある種の爽快感までありました。

みんないろんなルールに縛られてるのに何の束縛もなく「お金をもらってなんであかんの?」と平然としてるところに皆憧れを感じるのではないかと。

映画館は後妻業に興味深々のマダムたちが大勢観に来ていらっしゃいました。^^

家族と遠く離れて暮らしていても密に連絡を取ることが後妻業にひっかからない予防法かなあと。

ネタバレになるかもしれませんが原作者の黒川センセーも出演されていらっしゃいました。

どこかは観てのお楽しみに。^^

蔵之介さんの「破門」にも出ていただけたらいいなあと思いました。


シン・ゴジラ

2016-08-11 22:54:54 | 映画
子供の時からどちらかというとお人形よりビニールの怪獣のほうが気に入っていたので特撮は好きです。

でも周りに一緒に怪獣映画に付き合ってくれるお連れがいなかったので今までなかなか観に行けませんでしたが、最近一人でふらりと映画館に入れるようになってからは楽しんで観ています。

ハリウッド版のゴジラの後にメイドイン・ジャパンの「シン・ゴジラ」。

圧倒されました~~。

出演者だけでもえっ?今誰が出てたっけ??と追いかけるだけでも大変。

ゴジラVS日本の戦いは壮絶でありました。

あまりにもリアルすぎてもし、ゴジラ級の緊急事態が起こったらまあ官僚と内閣はこんな感じなのだろうとそこまでリアルでした。

私が子供のときに観たゴジラはゴジラが現れるとすぐに戦闘機や戦車がどこからともなく現れてゴジラを迎え撃ってました。

でも実際にはそれは難しいですよね~~。

ゴジラをどうするかで決めるのに時間かかりすぎ~~。

そういうリアルさとゴジラとこうやって戦うのだという現場の様子が凄かったです。

なかなか全体を見せないゴジラが海から現れたらこんな感じなんだ~~とその巨大さを体感しました。

ゴジラだって好きで東京に来たわけじゃないなにか理由があったはず、ゴジラは人災でもあり天災でもある。

そんなふうに思いました。

それとゴジラと戦うのがこれからの日本を背負っていく若い人たちだったこと。

これは監督からのメッセージだったのかもしれません。


ファイティングドリー

2016-07-29 22:40:05 | 映画
毎日暑いですね~~。^^

暑いときに涼しげな映画をと観に行ってきました。

ファイティングニモからもう十年以上経ってるとは信じられないのですが、前回のがついこの前観たように思いだされます。

無事に冒険から戻ってグレートバリアリーフで楽しく暮らしているニモとマーリン親子とドリー。

この忘れん坊だけれどピンチな時でも明るいドリーのおかげで大変な旅も楽しかったのではないかと思っています。

彼女がどこからやってきて、家族がいるのか?

今度はドリーが冒険するのです。

彼女が生まれたのは何と!カリフォルニアでえ~~~っ!!どうやってグレートバリアリーフまで~~??とは思いつつあのさかなクンが監修されているのでそれはありえる話なのかなあと。

ドリーの明るい前向きの性格は両親の愛をたっぷり注がれたからなのだとわかるエピソードが満載で両親がどれだけドリーを愛しているかというのがジ~~ンと来るぐらい伝わってきます。

ドリーは両親を捜しているときに人間に捕まり水族館に行くことに。

そしてドリーが出会ったミズタコのハンクがいいキャラクターなのですよ。


普通は海にかえりたいはずなのに良い思い出がないのか水族館の水槽で暮らすんだ~~とちょっと斜に構えていますが本当はいいタコなのです。

前回主役のニモたちはちょっと出番が少ないですがこのハンクが大活躍で主役のドリーを食ってしまうほどでした。

この魚たちのコミカルな行動もありえない動きではなく、あ~~~っありえるかもというリアルさとカリフォルニアの海の生態系とグレートバリアリーフの違いもよくわかり、お魚好きな人にはたまらない映画だとおもいます。


最後に前回のファイティングニモを観た方がたにはどうなったのだろうと気になる場面ががピクサーらしいサービスなのでしょうかおお~~っとなるシーンもありで海に行けない私は海に入った気持ちを味わえました。




大統領の執事の涙

2016-07-02 22:52:33 | 映画
去年公開されていたのですが、地元の映画館で上映期間が短くて身に行きたかったのですが行けなくてDVDで観るしかないかなとおもっておりましたら運良くTVで放送されました。

大統領の執事としてアイゼンハワーからレーガン大統領まで執事としてホワイトハウスに勤めた実在の人をモデルにした映画だそうです。

1920年代南部の綿畑で家族で働いていたセシル。

農場の主に何の罪もないのに父親を殺されてしまいます。

当時は人種差別があって白人が黒人を意味なく殺しても罪に問われなかったのです。

1926年と映画で表示されていましたから昭和に入ってましたよね。

そんなことがと衝撃でしたが、その前に黒人初の大リーガーとなったジャッキー・ロビンソンを描いた映画を観たのですが、それは1950年代でしたが、白人と同じホテルに泊めてもらえなかったのですから。

このままでは自分もいつか殺されてしまうと逃げ出しますが行く当てもなく、ひもじさで盗みを働いてしまいますが相手が同じ黒人のホテルマンでセシルをホテルで働かせてくれました。

「空気のようになれ」とか「何を望んでいるか察しろ」など厳しく鍛えられて一人前のホテルマン(ハウス二ガーと呼ばれていました)となり、愛する妻と息子2人に囲まれ幸せが訪れたと思われました。

そこに大統領の執事として働かないかというお誘い。

執事の仕事は変わらないものの、世界がひっくり返るようなやり取りがされていて自分の胸に秘めてお墓まで持っていかなきゃというものばかり、歴代の大統領も良い人と描かれてる人もあればやっぱり悪ではないけど思いやりのない人だったのかとどこまで真実かわかりませんが、それを演じている俳優さんたちの見事になり切っているところも見どころです、アイゼンハワーを演じたロビン・ウィリアムスやレーガンを演じたアラン・リックマンがそっくり~~と。

仕事は順調でやりがいがあってもその分家庭を顧みず、妻は寂しさからお酒に溺れ、長男は父の生き方に反発しとバラバラになってしまいます。

セシルからすれば自分の仕事に誇りを持っているし、自分の子供時代に比べれば少しは差別も改善されているし、なぜなんだという気持ちがあったのでは。

そんなバラバラになった家族のためにと次男の思いにジ~ンとします。

そして歳月が流れオバマ大統領が就任したときのみんなの喜び。

この日を待ちわびていたのですね。

執事としての仕事を丁寧に描いていてそれも見どころだと思いました。


殿、利息でござる

2016-05-29 23:31:55 | 映画
秋に「超高速参勤交代リターンズ」も公開されますが、同じように東北の仙台の伊達藩での実話に基づいたお話です。

仙台の吉岡宿は米があまり取れず、宿場町として生計を立てる人が多いところでした。

吉岡宿を通らなければお金が落ちない、人は吉岡宿を迂回していくので村の人は生活が苦しくなります。

そのうえお上が宿から宿へと荷を運ぶ伝馬役という仕事を仰せつかっています。

仕事を頼んだお上はお金を払わず、村の人が荷物を運ぶ馬にかかる費用や人足にお金を払って荷を運んでいるのです。

田畑が豊かでないので売るものがない、人は来ない、けれどお金だけは消えていくということで村人の夜逃げが多くさびれていく一方なのです。

これではいかんと立ち上がったのが村の旦那衆たち。

言いだしたのが造り酒屋の穀田屋十三郎という人でなんとかならないかと考えておりましたら、村一番の知恵のものと呼ばれているお茶屋の篤平治という人がお上(伊達藩)に千両貸し付けてその利息で伝馬役の費用を賄おうと案を出します。

それは良い考えとさっそく行動に移す十三郎、今のお金でいいますと3億円だそうでそれを村の顔役の旦那衆が分担して用意することに。

藩がなぜお金が必要か?伊達藩は石高が多いのでそれなりの体裁を調えなくてはいけないので余計な出費が(交際費、袖の下)多いのです。

それでなくても参勤交代という幕府が各藩の勢力をそぐためにお金を出させるのでどこの藩もお金がないのです。

藩側からしたらお金を借りるとあとが大変ということはわかり切っているので、できるならば借りたくない、民からお金を取ってこようとする。

藩と村とのお金バトルが勃発します。

藩側はお金を出せと言うくせに自分たちは節約するとかコストカットするとかはしないのは今の世も一緒ですね。

すごいなあと思ったのが、自分たちの利益にはならないのに家財道具売り払ってお金をかき集め、それでもお金を出したことは口外してはいけない、上座にすわってはいけないと「つつしみの掟」というのを作ったことです。

自分たちが儲けた利益は社会に還元する、活きたお金の使い方をされています。

お金というのは生き物と同じで活かして使えばまた戻ってくる、いくらため込んでも死に金だと何の価値もない。

時代劇なのでやっぱり見せ場はちゃんとありまして殿(羽生君)が登場したときは場内からため息が聞こえました。

凛として品があり、所作がきれいでまさに殿でした。^^