金魚cafe

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殿、利息でござる

2016-05-29 23:31:55 | 映画
秋に「超高速参勤交代リターンズ」も公開されますが、同じように東北の仙台の伊達藩での実話に基づいたお話です。

仙台の吉岡宿は米があまり取れず、宿場町として生計を立てる人が多いところでした。

吉岡宿を通らなければお金が落ちない、人は吉岡宿を迂回していくので村の人は生活が苦しくなります。

そのうえお上が宿から宿へと荷を運ぶ伝馬役という仕事を仰せつかっています。

仕事を頼んだお上はお金を払わず、村の人が荷物を運ぶ馬にかかる費用や人足にお金を払って荷を運んでいるのです。

田畑が豊かでないので売るものがない、人は来ない、けれどお金だけは消えていくということで村人の夜逃げが多くさびれていく一方なのです。

これではいかんと立ち上がったのが村の旦那衆たち。

言いだしたのが造り酒屋の穀田屋十三郎という人でなんとかならないかと考えておりましたら、村一番の知恵のものと呼ばれているお茶屋の篤平治という人がお上(伊達藩)に千両貸し付けてその利息で伝馬役の費用を賄おうと案を出します。

それは良い考えとさっそく行動に移す十三郎、今のお金でいいますと3億円だそうでそれを村の顔役の旦那衆が分担して用意することに。

藩がなぜお金が必要か?伊達藩は石高が多いのでそれなりの体裁を調えなくてはいけないので余計な出費が(交際費、袖の下)多いのです。

それでなくても参勤交代という幕府が各藩の勢力をそぐためにお金を出させるのでどこの藩もお金がないのです。

藩側からしたらお金を借りるとあとが大変ということはわかり切っているので、できるならば借りたくない、民からお金を取ってこようとする。

藩と村とのお金バトルが勃発します。

藩側はお金を出せと言うくせに自分たちは節約するとかコストカットするとかはしないのは今の世も一緒ですね。

すごいなあと思ったのが、自分たちの利益にはならないのに家財道具売り払ってお金をかき集め、それでもお金を出したことは口外してはいけない、上座にすわってはいけないと「つつしみの掟」というのを作ったことです。

自分たちが儲けた利益は社会に還元する、活きたお金の使い方をされています。

お金というのは生き物と同じで活かして使えばまた戻ってくる、いくらため込んでも死に金だと何の価値もない。

時代劇なのでやっぱり見せ場はちゃんとありまして殿(羽生君)が登場したときは場内からため息が聞こえました。

凛として品があり、所作がきれいでまさに殿でした。^^









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