働く主婦のじゅんこです 

自分探しから始まった幸せへの道・・いくつになっても旬な女性で生きるカギ☆

未来に思いを馳せてみる

2009-07-25 08:29:07 | 音楽
88歳のピアニスト、室井摩耶子さんは、今も1日7、8時間は練習するそうだ。
20年間、弾き慣れた曲でも、年を重ねると、若いころには分からなかった「曲の精神」が見えてくると言う。

演奏会の数日前に「こういうことだったのか!」と発見することもあるらしい。
こんなとき「早く死ななくて良かった」と思うそうである。

「年取れば恥多し」で、早く死んでおれば、こんな恥をかかなくてよかったのに、と思う人もあるだろうに・・・。

室井さんのように、年齢を重ねるほど、今まで見えてなかったものが、見えるようになるのは、その道一つ、
長年の鍛錬によって、ある時期、開眼する心の世界があるのだと思う。

社会派の視点で、現代史の闇を見据えてきた作家の山崎豊子さんが8年かけ、今年刊行された『運命の人』。
山崎さんは今84歳・・。

『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』・・・。そして今回、沖縄戦を人間ドラマとして書き継いできたのは、
「書かねばならない責務」に突き動かされたから、と言う。
作家に年齢はなく、「体の中から小説がわき出てくる」そうだ。

芸術や文学だけでなく、いろいろな習得の道を長年進んでいる人は、年齢を重ねるほど、経験から学習した
思考、深まる確信があるのだと思う。

それを表現し、伝える術のある高齢者は、幸せな人であり、世間では憧れの老後と見られるのだろう。

晩年の幸せも不幸も、その人自身が蒔いた種まき、行為が生み出したものであり、因果の道理と教えられる。

作家の宮本輝氏は「50歳を過ぎて、一人の人間を見るには20、30年間の歳月が必要だと気づきました」
と言っている。

なんでもすぐに結果を求め、成果を出させようとする時代だが、人間は、遠い未来のことまで分からない。

20年、30年を経て、人間形成されるのであれば、今が、どんな評価であろうと、自惚れず、腐らず、折れず、
不断の日々の長年の努力の積み重ねが、未来の自分を大きく変える大事なカギと言えるだろう。

過去と他人は変えることはできないが、未来と自分は変えられる。

年を重ね、なお意気軒昂な高齢者もあれば、体力とともに気力低下の年配者もいる。

自分の未来、どこに理想を求めるか、時に長いスパンで見れば、今の自分を振り返り、反省、努力の
きっかけにもなると思う☆

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