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森見登美彦「ペンギン*ハイウエィ」

2010-09-22 | 小説

小学四年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。この事件に歯科医院のお姉さんの不思議な力が関わっていることを知ったぼくは、その謎を研究することにした。未知と出会うことの驚きに満ちた長編小説。

~ノートに様々な計画を書き。それを実行する少年。ノートの包含に、時間割を下記。大きな計画、小さな計画ブロックで遊ぶようににそれらを組み合わせ時間割を作る。立派な大人になるために。…。

う~~ん。森見さんは。まったく、こんな少年だったのかな?アオヤマ君の父母は子どもを大人として、(一人の人間として立派に扱うところがすごい)会話が、何ともいえないなあ。このように育てればこんな子に育つのか?でも、母は、ほんわか、いつも温かい料理を用意するところが。やっぱり母なのだ。とおもう。父は、知性もあるし彼の言葉を深く考察し、尊重し受け答えする。これは、なかなか出来るものでは無いだろう。

父の三原則~・問題を分けて小さくする・問題を見る角度を変える・似ている問題を探す。それだけでは解決できない場合もある。誰でも間違う。問題が何か、ということが分かるのは、大抵何度も間違った後だ。でも訓練を積んだ人は、だんだんそれを見つけ出すのが上手になる。

~僕はあの日のことも記録したし、今日のこともノートに記録する。だから、どれだけ未来になっても、お姉さんと過ごしたことは克明に思い出せるはずだ。でも、今こうしてお姉さんと一緒にいるということは、思い出すこととは全然違うのではないだろうか

~風が止んだとき、もうお姉さんの姿はなかった。その時の気持ちを、僕はノートに記録したけれども、それを今になって読み返してみても、その時の気持ちを記録しているようには思えない。正確にに再現することが出来ない。そんな気持ちを感じたのは、僕の人生に1度しかない。人生に一度しかないことをノートに記録するのは、大変難しいことだということをぼくは学んだ。

~解決しない方が本人にとって幸せ。理不尽なこと。世界の果てに興味があって。厄介なことで…。

大変早起きをして、まだ夜が明けたばかりの街を一人で探検する。そういうとき、僕らの街はがらんとしていて、僕は今にも世界の果てに到着できそうに感じる。僕は、世界の果てに向かって、大変早く走るだろう。みんなびっくりして、とても追いつけないぐらいの速さで走るつもりだ。世界の果てに続いている道はペンギン・ハイウェイ。その道を辿っていけば、もう一度お姉さんに会うことが出来ると僕は信じるものだ。これは仮説ではなく個人的な信念。

お姉さんのことが、本当に大好きだったおっぱい好きの知的探求心一杯の少年。腕白いじめっ子ボスのスズキ君。友人のウチダ君。同じく才女のハマモトさん。を巻き込んで、奇想天外な森見調が、炸裂する不思議物語と少年の冒険譚が入り混じったお話でした。



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