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和田竜「のぼうの城」

2012-03-23 | 小説

戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。従来の武将とは異なる新しい英傑像を提示した四十万部突破、本屋大賞二位の戦国エンターテインメント小説!

カバー装画は、単行本に続き、カリスマ漫画家、オノ・ナツメ氏。上巻は、単行本時と同じ、「のぼう様」こと成田長親、下巻は、描き下ろしの石田三成。上下巻を合わせると、どこかクールなのに迫力に満ちた両雄が激突するような絵柄が立ち上がってきます。

 
戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。従来の武将とは異なる新しい英傑像を提示した四十万部突破、本屋大賞二位の戦国エンターテインメント小説
 
 
時代物、歴史物が苦手な人でも。引き込まれるのは何故でしょう。いやー面白かった。
長親ことのぼう様の不思議な魅力に取り憑かれたのは、読者も同じかもしれない。う~んこのとらえどころのない男というか人間が主人公ではあるが。物語の進行は、家臣や百姓達。敵陣営の武将達によって語られるので、尚のこと、謎が深まり、長親その人物に想像を巡らせるのである。
 
忍城(東門長野口)柴崎和泉守。
(東南門佐間口)長親の幼なじみであり重臣の正木丹波守利英
(南門下忍口)酒巻靱負
この3人の武士達の活躍もワクワクするくらい気持ちの良い戦いぶりで、圧倒的な敵にひるみもしない長親陣営にすがすがしさも覚える。
 
甲斐姫への態度あんまりと思ったけど。最後に丹波の質問に頷いたのぼう様がまた、魅力的でした.
 
石田三成、大谷吉継、長束正家が、忍城を開城の折、わざわざ出向いて「のぼう様」に直に会い和議の条件を言い渡し、それに答える長親のシーンも、その場の人間、どころか読者も何を言うのかっ?と反応が興味をそそり、ほーっ。さすが、のぼうさまだ~とやっぱり、最後に感心させられるのである。
歴史上に、滅多にいないキャラクターである。(上に立つ人物として)
 
映画化も楽しみです。この小説は、映画で見ても面白さ倍増だと思う。
戦う目的が、利害ではなく。のぼう様をとりまく心の絆。人々を魅了した不思議な人物。まったくの「でくのぼう」が…である。
ほんと歴史っておもしろい。
 
こんなリーダーがいたら、ほんとまわりのモノが、自分がしっかりしなきゃあ~と動くだろうな。
桁外れのスケールをもった人物。それが「のぼう様」なのである。


あっというまの年度末で、忙しかったけど。
これだけすいすい読める歴史小説も珍しい。

それと、歴史物の主君への家臣の言葉使いって、日常会話に取り入れるとちょっと面白かったりして…。

「○○様!いかがなさるおつもりですか?」とか 「早うお戻りくだされ」「危のうごいまする」「なにゆえ~されるのじゃ」など…
芝居がかって丁寧な言葉?って、後期高齢者に受けます
 


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