群馬県、スイス、オーストリア、イタリアの野の花の詩画集。
古矢一穂さんの水彩の植物画は、リアルで美しく、写真とはまた別の楽しみがあります。星野富弘さんの絵にも似たような感動を覚えますが、この本は、春から晩秋へと季節が移り変わって行きます。同じ植物でも、秋になり、枯れたり、虫に食われたりした、自然の状態も描かれています。日本各地で、どこかの野原で見かけることが出来る野の花たちの名前を1つ1つ書いて . . . 本文を読む
先月の新聞の日曜版に逸話が載っていたので、読んでみました。出版に当たり、家族の方から待ったがかかったと言うが、確かに、読み手を惹きつけるがため、事実を脚色しているようだ。
父が死んだとき、気が動転している母は、ふらふらと立ち上がって豆絞りを顔にかけたとか、ああなるほどね。こんな表現でさらりと書いてしまうんですもの。
昭和の時代の家庭の日常。戦争を挟み、子供時代を過ごした思い出。極貧の家庭から、 . . . 本文を読む
常野物語の3作目。光の帝国に出てくる、拝島親子の物語。
そもそも裏返しの能力自体を持っている人間が苦しくて、辛い立場であるから、この物語は、表紙で納得できるくらいに、暗い闇の帝国だ。その点で楽天家の私が楽しめる内容ではない。
とはいうものの恩田作品を、読み進めるのは、スピーディであり、いったん本を開くと一気に読めてしまうところは、魅力です。
人間みんな誰しも持っているかもしれない、子供の頃の . . . 本文を読む