癒しの庭Ⅲ

集おう癒しの庭へ

1日に2つの研究会に参加!

2006年09月30日 | Weblog

  今日は秋田市にお出かけです。                         午前中はガーデナーの勉強、午後は庭師の勉強です。

                  

                    

    県立博物館主催の「里山の植物」の学習会です。県博の主任学芸主事の阿部さん豊かな知識には感服しました

    ちなみに、左は「コナラ」、中は「カシワ」、右は「ミズナラ」の葉です。

              

   これは、今時、道路脇や庭の雑草としてどこでも見られるハルジオンのロゼットです。                              帰化植物で、都会から標高の高い山小屋の周りにまで広がっている植物、春に花が咲くのがハルジオンで、秋に花が咲くのがヒメジオンです。

  ロゼットとはこの写真のように冬に備えて葉っぱを一杯茂らせて根を守る、こうした葉っぱをロゼット(根出葉)と言うのだそうです

   同じ帰化植物の西洋タンポポもロゼットを準備します。最近、道路脇などに西洋タンポポのきれいに茂った葉を見つけます。あれが西洋タンポポのロゼットなのだそうです(オオバコ、マツヨイグサ、オニノゲシetcも・・・)

   春にはきれいな葉が出ますが、冬を迎える前にも新しい葉を準備すると言うことは、今回初めてしりました。驚きです。

    とても、とても、勉強になり、今後道路脇の植物を見るのが楽しみになります。

   午後は「如斯亭剪定見学会」、車の中でおにぎりなどの昼食、金閣寺や南禅寺、栗林公園(香川)などの名庭を管理する庭師21人が、一斉に参会者(130人ほど)の前で、剪定の実際を見せてくれます。

        

                

                

    マイクを持って説明している方は、栗林公園を管理している庭師の親方さんです。この会は単に、刈り込みや剪定の実技を見せるというだけではなく、何のために何をしているのかということを代わる代わる説明してくれるのでした。

    この庭を良くするためには何をしなければならないかを、大学の先生2名や、庭師21名、他庭園研究所の方などが、研究協議をし、方針を決めて、その作業を昨日半日と今日行うという、実践的研究の場でした。

   如斯亭は、5つの築山が周囲に配置され、ツツジの植え込みの下には、必ず2個の石組みがセットで組まれているのですが、これまでに成長したツツジや松の木の枝が、それらをほとんど見えなくしていたのです。

   「作業の前、この庭の7割は、たた緑色の壁があっただけだった」という言い方をしていましたが、先ずは5つの築山の稜線が木々を透かしてちゃんと見えること、2個セットの石組みもちゃんと見えるようにすることが、まずねらわれました。

   次の庭改修のねらいは、周囲に外の建物が見えないように、アスナロの木や公孫樹(イチョウ)を植えているのですが、これも大きくなり過ぎて、その手前にある大きな松の木の幹模様や枝模様が目立たないようになっているのです(我が家と同じ)。

   そこで、背の高いアスナロの垣根を低くして空が見えるようにし、その空に松が浮き出るように(ここに来る前に我が家の庭で私がしたことと同じ)したのです。

    そして同時に、一人の庭師は、終始高い赤松の木を樹頂から順に枝透かしをしているのです。空に透かす松の姿が美しくなるようにするための作業をしているのです。

    その他、松の斜幹を支える補助の支柱は、一度火で焼いた黒い支柱に代えるとか、中心木の黒松は奥の2本の赤松や周囲の赤松と調和を保つよう、やさしい枝振りにするなど、様々の工夫がなされ、見ている内に、どんどん昔あった(佐竹の殿様が如斯亭のお座敷から眺めた)庭に変わっていくのでした

                  

    この方は、この庭の所有者、丸野内胡桃さんです。市役所の近くに、ここのお庭と同じ名前の「如斯亭」という飲み屋を経営しています。マイクを持って、この庭の歴史について説明してくださいました。

   この方に、この会が終わってから、10月7日(土)に文化財16名余がお邪魔しますので是非お庭を見せて下さいとお願いしたら、非公開にしており、月1回ボランティアの庭師が作業をする日に来て下さいということで、完全に断られてしまいました 

   これまでに、ここ如斯亭には数回お邪魔したのですが、以前は、如斯亭の建物の中には入ることはできなかったのですが、庭は自由に見ることができたのです。今は扉が付き、鍵は丸野内胡桃さんとお兄さんしか持っていなく、二人とも忙しく、公開をすることはできないということなのです・・・残念     

          

   傷心の私は、天徳寺(佐竹家菩提寺)に向かいました。参観のお願いは電話でご住職様にはお願いしているのですが、本堂には入っていいのか、お霊屋は見せてもらえるのか等の確認のためです。

   天徳寺さんは親切でした。奥様が応対して下さり、自由に本堂を見せて頂き、ご住職からの「当日は奥書院(国重文)も参観していい」という伝言も頂きました。さらには、ボランティアガイドの方の電話番号も教えて頂くことができました。有り難いです

                

   天徳寺にある佐竹家の「お霊屋」です。弘前革秀寺にある津軽為信公の「お霊屋」や長勝寺にある為信公夫人他のそれとは大分趣が違います。

   詳しくは、10月7日の参観時に、ガイドさんから詳しく教えてもらいたいと思います。楽しみです