先日(16日)、秋田温泉さとみに1泊しました。以前に紹介した通り、特別価格で懐石料理を頂き、素晴らしい一時を過ごさせて頂きました。秋田温泉さとみさんには先ずはお礼を申し上げます。
いくらか考えてみたいことがありました。
夕食の宴会場(桃の間)に、掛け軸がかけてありました。
恥ずかしながら、どう読んだら良いのか分かりません 。
憂い無く楽しみ、性場(?)欲するの寡(すくな)きは、清心の源
とでも読むのでしょうか。
仲居さんに聞くと、メモをして調べに行って下さいました。しばらくするともう少しお待ち下さいとの連絡があり、やがて夕食の時間が終わってしまいました。明朝フロントに「調べましたが分かりませんでした。云々」という連絡が入っていました。やむを得ないかもと思っていました。
朝食時に、おかあさんが私に、バイキング会場から見える庭について2つの質問をしました。
その1つは、「あの大きな木は何という木?」と、私はドイツトウヒだろうと思ったのですが、自信がないので「分からない」と答えました。
その2つは、「庭の石は家の鳥海の石と同じ?」と、私は「鳥海の石だと思っていましたが、かなり堅そうに見えるのでもしかすると男鹿の石かもしれないと思ったので、そう答えました。
この2つの質問に自信のある正解を出せない庭師の私を恥じ、この機会に確かめたく思いました。バイキング会場のホテルの人は若いのでフロントで聞こうと思いました。
フロ
ントに向かう途中広いロビーを通ります。そこにたくさんの立派な景石が置かれています。鳥海石ではなく、男鹿石に近いのですが少し違う感じがします。
ロビーの
コーナーでコーヒー等を入れている人に聞きました。「分かりませんが、県内の石ではないと思います」と答えました。
フロントに行って聞くと「少しお待ち下さい」と、そしてしばらくすると「社長に電話して聞いたのですが、大分前に入れたので忘れてしまったと言っています。県内の石だということです。」という返事でした。
「第32回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に入賞し、私たちを半額で招待して下さったのですが、何かしっくりしません。
チェックアウトしようとしたら、ご感想をご記入下さいという用紙がありました。
「爺臭くうるさい人に私もなったな」などと自戒しながらも、その用紙にはスペース的に書きれなかったので、近くにあったメモ用紙に思うことをたくさん書きました。
愚痴を書いただけでは意味がないので、自分の名前もきちんと書きました(招待で3日ほど前には我が家に確認の電話が入っていましたし、ホテル玄関には歓迎ご一行様の看板が出て、名前はすでに知れているのです)。おかあさんも何かを一生懸命書いていました・・・内容については本人に直接お聞き下さい。
私がお願いしたことを要約すると、「ホテル内の掛け軸、額(書や絵画)、灯籠、庭石、植木等々について職員研修会をなさってはいかがでしょうかと、知即愛、よく知ることで、ホテルを愛する従業員、お客さんを満足させることの出来る従業員になれるのではないでしょうか」ということを記しました。
やはり、人に影響(感動)を与えるその道の大家は、その道のことをよく知っていなければなりません。チームで仕事をしているから全てを知らなくても良いでは、大家にはなれません。
「職員研修の講師にはどんな人をとか、8月の竿灯時には団体で来ます」とか余計なことまで書いてしまいました。
でも、もしかして・・・
次回訪れた時に、フロントで私がロビーの景石のことを聞いたら正解が返って来そうな気がしなくもありません。
8月4日の「つくば会」時の宿泊が楽しみになってきました