赤い水性の部屋

あくまでも赤い水性個人のページですので、吹奏楽とは関係ない内容もあります。みなさんのコメントをお待ちしています。

ついに出た!

2006年07月24日 | Weblog
ついに出た!教職員のトレード制度。楽天ニュースによると、『大阪府教育委員会は20日、府立学校の教員の特技や得意分野を登録したデータベースを利用して、校長同士が交渉して教員を“トレード”できる人事制度を2007年度から導入すると発表した。』そうな。さらに、『異動の対象者は府立の高校や盲学校、養護学校の教員。教員が情報検索システムに「野球の指導ができる」「英検1級」など得意分野を登録し、校長が閲覧。必要な人材がいれば、教員が所属する学校の校長に問い合わせをする。相手側の校長も、申し出た学校に欲しい教員がいれば異動が成立、いない場合は府教委に補充を求める。』とのこと。
 朝のテレビで、コメンテーターが「これはいいことですねえ!活性化になりますよ」とコメントしていたが、はたしてそうだろうか?考えられる例をいくつか挙げてみよう。
 
事例1 『おたくの顧問とウチの顧問を交換してくれ。さもないと・・・』

 文化部、運動部問わず、成績が上がらない場合に出そうな話だが、わざわざ成績が上がらない顧問、監督を引き取るだろうか?校長同士の力関係(大学の先輩後輩になるなど)で横暴ともいえるトレードにならないだろうか。さらには脅迫にもつながりかねない。
 人には規模の大小を問わず、弱みはあるもの。「小学校時代にウ○コをもらしたときに、俺が身代わりになってやっただろう?」などと脅されては、トレード交渉を受けないわけには行かない。小学校の修学旅行の帰りに○ンチをチビッたり、4年生のときに火災報知機をいたずらで押したりしたことのある赤い水性先生にとっては、いつ脅されるかと、気が気ではない。

事例2 『■△部の顧問の×○君をくれるのなら、英語の・・・や水泳の・・・をつけよう。』

 中日の落合監督は選手時代、ロッテから中日にトレードされたとき、なんと4対1という非常識とも思える条件でトレードが成立し、世間をあっと言わせた。4になったほうの心中は穏やかではないはずだ。(ちなみのその4の中の一人は、横浜の牛島監督。)また、放出するほうも、気に入らない教員をついでに出す、いわゆる『セット販売で在庫一掃』という、修学旅行のペンダントのお土産作戦が敢行されるのだ。「あいつは、いちいち反抗して言うことを聞かないから、学校経営がやりにくい、しかしあからさまに転勤させては見え見えで問題になる。そうだ、3対2のトレードということにしよう。もう一人は、やや小ぶりだが真面目で信頼のある△○■君にすれば、誰もが不思議に思わないだろう。まあ、彼の代わりならほかの若手を育てれば何とかなるだろう」などと、恐ろしい思惑が校長室の中を駆け巡るであろう。ちなみに赤い水性先生は、小ぶりで真面目なほうでなく、前者である可能性が大きい。

事例3 『野球指導や英検1級など、優れた資質をもつために、教員がみんな自分のステップアップのために努力し、研修に励む・・・はずなのだが・・・』

 これが教育委員会のねらいであろう。はたしてそう簡単に事は進むだろうか?高校野球甲子園大会などは監督を専門の職業としている人であふれている。吹奏楽界も、もはや、一般教員が放課後に片手間で何とかできるレベルではない。プロの音楽家が指導・指揮しているのが普通になりつつある。仮に小澤征爾なみの指揮、野村監督並みの采配、もしくは、通訳がペラペラな先生だったとしよう。間違いなく、転職している。自分の才能があり、可能性が大きければ大きいほど、「bとdって、どっちがビーだっけ?」などと普通に会話している教室で働くことは想像しがたい。もちろん優れた教員もいるのだが、赤い水性先生のように、取り立てて何の特技のない教員は、資質向上の研修どころか、問題を起こさないように、上司の言うことだけを聞くサラリーマン教師もしくは、組織のイエスマンと成り下がってしまう可能性がある。これでは教育界の活性化どころか、逆効果である。

 長くなった。最後まで読んでいただいた方には申し訳ない気持ちでいっぱいである。ちなみに、この意見を誰が読んでいるかわからないので、付け足しておきたいことがある。
 
 学校のPTA便りや広報誌の先生紹介のコーナーで、「休日はどんなことを過ごす?」や「教師にならなかったら何の仕事についていましたか?」「宝くじが当たったら?」の類の質問に対する答えに、「教師たるもの、こんな答えでいいのか!?」と教育委員会に苦情を寄せた方がいらっしゃったらしい。
 その広報誌の担当も、何にしようか考え抜いた挙句、せめて親近感の持てるようにくらいで考えたのだろうし、答えた先生も、憲法で表現の自由が保障されているとはいえ、少しでも面白く、なおかつ不快感を与えないように自制して答えられたに違いない。そんなものは、言ってみれば、大喜利のようなもの、チャチャを入れるのは野暮ってもんですな。

 このコーナーを読んで不快な方がいらっしゃったら、お詫び申し上げる次第であるが、ネタに困った作者の意見なので、あまり真剣に受け止めないで軽~く読み流していただきたい。