本書が発売された当時、筒井氏の久しぶりの作品で、非常におもしろいというので読んでみました。評判どおりで、大変印象深い一冊でした。
愛というのは、犬に手をかまれ、左手が不自由になってしまった主人公の小学生。母を亡くしたあと、かつて自分たちを捨てた父を探しに、愛犬のデンを自分の左側に連れて旅に出ます。その途中、次々と彼女らを襲う予想外の事態。
登場人物がすべて個性豊かですし、出くわす一つ一つの出来事は、スリリングで、物語に引き込まれます。幽霊が出てきたり、犬と会話したりしながら、それを切り抜けていくのですが、非現実的なところで、読者に違和感を持たせるどころか、応援して読ませてしまうのは、やはり、筒井氏の力でしょうね。すばらしいです。
物語は、どんどん意外な展開へ進むのですが、いろいろの事件を通して愛が成長していく姿がしっかり描かれていて、中学生の子供にも大人にも読んで欲しい作品です。
これまでの氏の最高傑作だと、絶賛している人も多いようです。やはり子どもは(大人も)冒険しないと成長しないよな~、なんて考えながら読みました。
それにしても、他の作家の作品でも、小説で描かれている日本の未来がとてもすさんでいるのが気になります。ストーリーを劇的にするためにそうしているのか、あるいは鋭い感性を持った作家たちには、この国の将来は明るく描けないのでしょうか。
それはともかく、大いにお薦めできる一冊です。
http://tokkun.net/jump.htm
愛のひだりがわ岩波書店詳 細 |
愛のひだりがわ新潮社詳 細 |
『愛のひだりがわ』 筒井康隆
岩波書店:295P:1890円(文庫本も出ています)
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1位ですが… 3位ですが…
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今日の富山はなんと朝から猛暑、とんでもない蒸し暑い日です、昨日まで庭に「つくつくぼうし」が来て鳴いていたのですがさすがに彼らも夏バテらしく今日は元気がありません、せっかくのひと夏なのにね、なにかかわいそうな感じがしました、さて今回の本ですがこれはぜひ読みたいですね、私の友人に筒井ファンがいましてこの本はいいよなんて言っていました、近くの文苑堂で買ってくるかな、この文苑堂ご存知ですか、富山県出身の藤子不二夫さんの少年時代を描いた「まんが道」に出てくる実在の本屋さんですよ。
この店で彼らはまんがに出会い、「漫画少年」「少年王」にまんがを投稿し、手塚治虫の世界に入っていきました。
少年時代は実話ですがトキワ荘時代からは創作みたいですね。
富山県高岡市の定塚小学校出身も事実です、今でも学校があり、毎年、高岡ではまんが大会があります、富山って夢があるでしょう(爆笑)
ちなみに彼らの最初の就職先が立山新聞となっていますが事実は現在の富山新聞です。
といってもそんなにたくさん読んだわけではないのですが…
今、興味のある作家さんのひとりであります。
この本もぜひ読んでみたいです
それにしても話題豊富ですね。私なんかはまだまだ若輩ですから、kazuさんのようにいろいろ出てきません。勉強になります。まんが大会もおもしろそうですが、きっとネットに何か情報ありますよね。見てみます。
この本、本当におもしろかったので、お読みいただいて、いつかまた感想をお聞かせいただければ幸いです。
読んだ生徒さんがいたら、もう少し楽な冒険でいいんだよ、と言っちゃうかも…(^0^)
「この国の将来は明るく描けないのでしょうか。」
vivaさんのおっしゃる通り、確かに最近は暗くすさんだ未来を描いているお話しが多くて気が滅入ります。
『ユウキ』良さそうですね!読んでみたいと思いました☆
また寄らせていただきますのでよろしくお願いします☆☆☆
ユウキも良い本ですよ。機会がありましたらぜひお読みいただいて、感想をお聞かせ下さい。
久しぶりに筒井康隆を読んで、物語の世界にグイグイと引きつけられてしまいました。
筒井康隆、昔の著書に「小説は虚構性だ」というようなこと書いていましたが、筒井康隆が作り出したツツイワールド全開。知らぬ間に、その世界に引きずり込まれるようでした。
今、Oimizuさんのブログの書評を拝見して、(おいしい読書さんのもそうですが)私が、文学作品を読んでないのがバレバレですね(笑)。まぁ、読んでおもしろかったものを、生徒のために、勇気をふりしぼってUPしますので、時々、コメント、TBいただければうれしいです。
ぜひ、これからもよろしくお願い申し上げます。