手足
手足を捥がれるような痛恨
手足を捥がれるのは
如何許りの痛苦なのか
手足を捥がれることなど無かったので
ほんとうの痛みは解らないけれど
それでも
そんな風に表現したい
そんな言葉を使うしかない
深い衝撃に遭遇することが
五指に余る
そういうinochiの年代を歩いている実感
それは
誰も彼もと同じ道行きなのだが
きっと同じではない
現実と感情の交差
恩師の知らぬ間の逝去の時も
竹馬の友の突然の知らせも
無二の親友の訃報の無念の時も
それぞれに
鋭い
手足を捥がれたような
痛み