弱者に優しくなれない。
すると善なる自己イメージが崩れてしまう。
そこで弱者の側に責任転嫁したり弱者の存在を無視したりする。
それが抑圧や排除という形となって現れる。
しかしそれを問題視せずそういう思いを隠そうとも改善しようともしなくなる。
これが弱者をめぐる最悪の事態だろう。
天使病。
統合失調症のことをこう呼んでも差し支えないのではあるまいか。
動機も経過もさまざまだろうが天使になろうとさえしなければ堕ちることもなかっただろうから。
社会不適合者には二種類あると思われる。
一つは犯罪者でこれは心を悪魔にしようとした者。
もう一つは精神病者でこれは心を天使にしようとした者。
何故統合が失調するのか。
たぶんそれは心を善か悪のどちらかだけにしようとするからだろう。
そうすると統合しようもなくなってしまうのだ。
誠実な人とは己の中の善だけでなく悪も認識できてる人のことだと思うよ。
だから独善的にならずに済むんだ。
つまり優しくなれるんだ。
人は自分の中にある見たくない嫌な部分を意識させる相手を憎む。
本当は自分が悪いのに相手のせいにするからだ。
たぶんそれで善なる自己イメージを守ろうとしてるのだろう。
