ひねもす日報

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とっさのひとこと

2005年10月28日 | Weblog
 昨日、風邪寝込みのお供映画でもと思いレンタル屋へ。邦画のところで物色していたら、熟年のおば様が「顔」という映画のビデオを持ち、店員さんに「これのDVD、あるかしら。ビデオじゃウチ、観らんないのよ」「藤山直美の映画…」。おば様は藤山直美がお好きなのかしら。
 顔」は、坂本順治監督作品の中でも、面白い物だとわたしは思っている。ずいぶん前にシネリーブル博多駅で観た。坂本監督のは当りハズレが激しいように思う。「傷だらけの天使」はギリギリセーフにしても、観月が主演の「ぼくんち」はないよなぁ、って思った。

 さて、そのおば様の話。「すみません、当店ではDVDしか置いておりませんで…」。残念そうなおば様。おば様はその後、洋画のコーナーもさまよってあった。
 今日わたしが書きたいのは、おばさまに「それ、面白かったですよ!」と一言伝えたかったということ。決して明るい映画ではないけれど、反転した明るさと勇気がある映画で、トヨエツが悪い人で格好良くて、好きな映画だったから。でも、言えなんだ…。おせっかい?とか思って。

 そしたら次の日。通勤電車にて。わたしの後ろをおばさまが通過する模様だったので、少しよけてあげた。するとそのおばさまが「空いているわよ」とわたしに言う。何が空いてるの?と思ったら席が、だ。おばさまに付いて行って着席する。
 
 とっさの一言。わたしは言われたら嬉しいけれど、他の人はどうなのかなぁ、なんて思うと言えなくなっている自分に気付く。
コメント
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