シールドベアリングと言っても完全密閉ではないので過酷なコンディションだとどーしても水や泥が浸入します。

 いい例?が王滝のレース。

 雨天の中のレースは、雨水だけでなく雨水と一緒に巻き上げられたとても粒子の細かい砂などがシールのすき間から入ってきて、ベアリングを摩耗し、数日後には錆びさせてしまうことも。

 以前、大滝のレースから1週間後ぐらいにオーバーホールを依頼されたことがあったのですが、あけてビックリ。

 ボトムブラケットを外したら、牛乳瓶1本ぐらいのコーヒー牛乳風泥水が床にあふれました。そして可動部、回転部のベアリングは軒並みご臨終。回転が渋くなっているとかのレベルじゃなく、完全に動かなくなっていました。サスペンションのリンクだけじゃなく、ホイール(ハブ)のベアリングもです。

 Kさんのバイクも中に水がたまってました。分解したリアスイングアームからは泥水がポタポタと出てきました。

 メインピボットの左右のベアリングのすき間にはスリーブというアルミのパイプのようなパーツが入っていますが、こちらも錆び始めていました。たぶんアルミに付着した鉄分が酸化したのだと思いますが、スリーブ自体にもアルミ錆びが出始めていました。

 フレーム側のベアリングが収まる個所の錆や汚れを取り除き、面取りをして新しいベアリングと磨いてグリスをたっぷり塗ったスリーブを圧入。

 スッと収まるべき場所に収まったベアリングは回転も滑らかです。