広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:イッセー尾形スペシャル2004

2004年10月16日 | 観劇レビュー
日時・会場:
 2004.10.16 NTTクレドホール
作・演出:
 イッセー尾形
出演:
 イッセー尾形
感想:
 まさにこれが、イッセー尾形ワールド。最高です。バンザーイ、バンザーイ。1年数カ月ぶりらしい、次はもっと早く来るぞって宣言したのだから、本当に早く来て欲しいぞ。今回ももちろんイッセー尾形必殺のショートショートストーリーの応酬である。へんてこな3角関係に巻き込まれた親父、トラブルを起こすタクシー運ちゃん、村おこし振興青年団、涙話好きのインテリおばさん、家族の肖像どかたとーちゃん、芸術家な音楽家と次々と炸裂。このショートショートにひとつ苦言があるとすれば、ひとつひとつが完全独立しているところ。ひとつひとつは独立でも最後に何かしら一点に収束する感じの方が良いと思う。直接的に話に登場しなくても良い。ほんの少し話が重なる部分があるだけで。たとえば、炎のタクシー運ちゃんの地元は村おこし青年団がいて、3関係巻き込まれ親父の参加するツアーに涙話好きインテリおばんさんが参加してる。どかた父ちゃんの実家に帰った嫁が芸術家な音楽家のグループみたいな。さて、イッセー尾形演じる人々はかなりデフォルメされている。存在しそうで存在しない、存在しなさそうで存在する感じだ。”ありなし”で言えば”あり”で”なしなし”で言えば”なし”って感じ。あまりにも視点が辛辣なため嫌みに普通見えてしまうところを、そこはイッセー尾形笑いでごまかすテクニックは一流である。尾形イズムを感じる瞬間だ。そこには一般的普遍的な人物は登場しない。あくまでもイッセー尾形チックな世界である。ずっ~と真剣に見ていると、もしかすると演じているはイッセー尾形ではなく、この世の中を生きている人々が自らの役割を演じて生きているだけの様な錯覚さえ覚えてします。すいません、言い過ぎです。ついつい耳触りが良く響きが良いので書いちゃいました。さて、ここまでは誉めっぱなしですが、これでレビューは終わりません。ちょっと耳の痛いことも言います。舞台最後の挨拶で言ってた新作があり、ショートショートとしては完成というか、物語自体ができない物があったそうです。イッセー尾形ものを全部見ている訳でないのでどれかは知りませんが、ちょっと・・・という物があったのは確かです。タクシー運ちゃん、ちょっと強引かな?キャラは立っているけど話にまとまりがない。キャラで押していこうというのが見え見え。ちょっと最後尻切れトンボ。もう一つは、インテリおばさん。キャラはこれも良し。話の展開も良し。問題は最後のオチ。こちらもちょっと尻切れトンボ。最後までロマンチックな思いこみをお願いしたい、もうひとひねりを。後は完成された感のものばかり。もうちょっと舞台で演じ洗練された方が良いと思うのはありましたが。一番好きだったのは、やはり最後の芸術家な音楽家ですね。幼稚園の子供たちを相手にもマイペース、そして浮世離れしたまさに、芸術家って感じ、そういう人多いよね、特に大阪芸大関係者に・・・。やっぱり最後に女装をもってくるのは、口紅とか落とすのに時間がかかるため舞台展開上つぎに響くから?個人的には女性ばかりで、ひと舞台やってほしい。あっ、中盤にあったインテリおばさんは女性だ・・・。でも化粧が薄いから大丈夫だったの?大爆笑はないが、クスッと笑えるいい舞台でした。

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1 コメント

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トラックバックを間違えた! (おけい)
2005-03-08 00:23:18
いつもお世話になります。

すみません、黒テントのほうのTBは削除しておいてください。
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