シクロクロスで旅のレポート

ロードでもなくMTBでもなく、シクロクロスは「旅」のできる自転車です。そんなシクロで旅したレポートお届けします。

試走レポート【加古川~由良川編】 その2

2009-05-08 08:52:22 | Weblog
 ルートは小野市に入ります。実はこの辺りが一番の「難所」なのです。自転車的にはな~んの問題もありません。道は平坦、交通量は少ない、周囲には長閑な田園風景が広がっておりましてそのどこが難所なのか?答えはですねぇ、目印が何にも無いんですなぁ(^^) この辺りでは少し河から離れておりまして、平野部の集落を結ぶように延びる道をつないで走っていくわけですが、「本当にこの道でいいのか?」という思いに何度もかられました。おまけにコンビニはおろか商店も全く存在しないので補給もままなりません。僕が中山間地帯の出身なので、辺鄙な田舎というのは山間の農村だという思いこみがありまして、こんなに見晴らしのいい田舎というものを経験したのは初めてでありました。バスの転回場なんてのは、普通山か峠の麓にあるもんだと思ってましたら、畠のど真ん中にあったりするのでちょっとばかりカルチャーショックでしたねぇ。ルートの目印にしていた加古川線の沿道に出て、本当にほっとしました。単線だし、走っている電車も一輌きりという「いかにも田舎!」な路線ですが、これは間違いなく街をつなぐたくましいライフラインであります。
 ところで当初この加古川線の西側の主要幹線となる県道349号をルート設定したのですが、この道はダメでした。アップダウンがあり過ぎまして今回のコンセプトには馴染みません。とはいえ普通の練習コースとして考えるととても良い道ですから、何人かのローディーと坂の途中ですれ違ったりしました。しかし、今回のテーマに合わせて走るならもう一本河よりの細い道を選ぶべきだと思い、もう一度加古川線を河のほうに渡って加古川線沿いの道を選んで走るようにしました。これが正解。ただし補給するためには時折は幹線に出てコンビニを探すようにしなくてはなりません。ちょうどお昼だし、滝野駅手前のローソンで補給することにします。
 小野市を過ぎ加東市を過ぎて走り続けてきまして、休憩後に道程は西脇市に入ります。ここには日本へそ公園という名前の公園があります。東経135度・北緯35度の日本の標準線が交わる所という事でこんな名前がついております。ここにちょっと立寄りまして検分します。レストランもあるし、場所的にも面白いので大休憩ポイントにしてもいいんじゃないでしょうか。
 さて再び加古川沿いを遡上して行くコースに戻ります。周りには山波が迫って来ましたが、川幅は相変わらず広いです。流石に大河でありますな。しかしこんなに山が迫って来ても本当に山越えの道は回避できるだろうかと、計画した本人も半信半疑になるくらい、山がちの風景になって来ました。でもこの辺りの山の形を見ると三角おにぎりみたいなお山が多いですね。きっとこういうお山ばかりなのでその裾野をクネクネ縫って行けば大丈夫なんでしょう。R175をどんどん進んで行きますと「水分れ街道」という別称が目に入って来ます。街で言うと西脇市から丹波市に入って行きます。丹波市の山南町でちょっとばかりコース設定にミスがありました。本当は野坂の坂道を避けるつもりだったのですが、うっかり直進してしまい、急坂を登る事になってしまいました。ま、それはさておき。
 丹波市の石生でR175が直角に曲がって北上を始めます。ここが水分橋。日本で一番低い分水界なのであります。近くに「水分れ公園」というのがありまして、ここにも立寄ってみます。谷筋を下って来る小川が日本海側と太平洋(瀬戸内海)川に分かれているという不思議な光景を目にすることができます。もしも強靭な体力と好奇心に溢れたお魚がおりまして、加古川を遡上してこの川に行き付くと、今度は由良川を下って日本海に出られるというお話しなんでありますがそんな魚はおらんわな(;^^)  そういうことをするのは大概人間様なんでありまして、かつ自動車でそんなことをする酔狂な人はおりません。多分人類の中でもサイクリストという種類の人間だけがそんなことをするんでありましょう。
 公園で一人のサイクリストにお目にかかりました。明石を11時に出てここに到着されたそうです。小径車なのに速いっ!R175を突っ走って来られたそうですが平均時速は29㌔なんですと。日ごろ明石から三宮まで自転車通勤されているそうで、やはり日々乗りつづける事が脚を鍛える最善の方法なのかもしれませんね。今日はここで引き返されるそうですが、お天気が崩れそうなのでお互い気をつけて行きましょうと声をかけあって別れましたですよ(^^)