鉄道改善案

鉄道改善提案、延伸、新線構想、理想ダイヤ、理想配線図、車両デザイン批評、鉄道と地域、都道府県・市町村改編、交通改善総合

寝台電車のススメ

2014年12月07日 | 全国 列車
 先日「あけぼの」が廃止され、「トワイライトエクスプレス」、「北斗星」の廃止も決まり、残る「カシオペア」の引退も噂されるブルートレインであるが、時代の流れとはいえ引退はやはり寂しいものである。鉄道ファンの私情は別にしても、寝台列車は睡眠中に目的地にたどり着けるのだから、これほど効率的に時間を過ごせる移動手段もない。日本中から寝台列車が消えていくことは、移動手段の非効率化を推進することに他ならない。このまま手をこまねいてよいのか。
 いわゆるブルートレインが廃止されていった理由はいくつかあったが、車両の老齢化は仕方ないとして、なぜ新型のブルートレインが製造されないかというと、JRにおける機関車運転士の人材不足が大きいと思われる。国鉄分割民営化以降、JR貨物を除く各社では、機関士の養成をしていないという。現在わずかに残るブルートレインの運行は国鉄以来のベテラン運転士が行っていることになる。機関士を養成しないことは、効率化の観点から致し方ないのかもしれない。また別の側面として、重い機関車は線路への負担が大きく、保線費用が嵩むとして、JR東日本などは機関車運行を敬遠しているようである。いずれにしても、現在の鉄道輸送において貨物以外では機関車の役割はほぼ終わったに等しい。
 しかし寝台列車は睡眠中に移動できるという大きなメリットがあり、全廃はあまりに愚かなことである。そこで寝台客車(ブルートレイン)ではなく、寝台電車を増産すべきであろう。一つの好例として「サンライズ出雲・瀬戸」がある。このような「寝台電車」を日本全国にどんどん走らせるべきである。ビジネス客、観光客へ新たな都市間輸送の選択肢が提供されよう。
 また、寝台列車は第三セクター化された旧本線(青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道など)の貴重な収入源である。これらの会社の赤字を増やさぬためにも、ブルートレインが走っていたのと同じルートで、寝台電車を運行すべきであろう。