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file .214 Artie WILSON【アーティ・ウィルソン】

2007-09-10 | Negro League
【ウィルソンシフト】
Artie WILSON

バーミンガム・ブラックバロンズでプロ野球選手としての
キャリアをスタートさせたウィルソン。
5年間で平均打率.370を打ち、
48年には打率.402でブラックバロンズをリーグ優勝に導き
チームの主力打者として、おおいに活躍した。

49年、ヤンキースが彼に注目、
しばらく、傘下に置いていたが
あまりの薄給に、ウィルソンはパドレスとの契約を試みる。
ヤンキースは当時のコミッショナー、ハッピー・チャンドラーにこれを
不法と訴え、ウィルソンのパドレス入りは消滅した。

結局ウィルソンはブルワーズの傘下、
オークランド・オークスへ売却され、
49年のシーズン、打率.348、47盗塁をマーク。
その打撃力とスピードを見せつける。

左打者、ウィルソンの打撃は徹底した流し打ちで、
相手チームの監督は、ウィルソンが打席に立つと、
内外野を左に寄せる『ウィルソン・シフト』を敷いたという。

その後も安定した活躍を続けたウィルソンだったが、
51年、ニューヨーク・ジャイアンツに移籍すると
念願のメジャー・リーグデビューを果たす。
既にモンテ・アーヴィンがチームの主力打者として活躍しており、
同じ年にウィリー・メイズもジャイアンツでデビュー。
俊足・好打の左翼手として期待が寄せられたが、
力を発揮するには至らず、
アーヴィンや新人王に輝いたメイズらの活躍とは逆に
30試合で打率.182と低迷。
以後は、メジャーリーグの舞台でプレーする事は無かった。