宇部地域医療センターが、今回増築されました。石綿患者の治療実績において、日本有数の実績を上げてきた事が評価されたものと思われます。最先端医療機器の導入や、調えられた病室は素晴らしく、広島から同行した中皮腫患者も一同に感激し、広島にもこのような医療機関の拡充を行政に訴えていかなくては成らない事を実感しました。詳しくは又の機会に詳しく紹介いたしますが、胸部外科、特に肺癌に関する術後生存率の高さは日本屈指です。胸部疾患をお持ちの方は一度診察を受けられる事をお勧めします。
さて本題の石綿曝露(4)について、解説をしていきたいと思います。
厚生労働省の、「健康管理手帳」(石綿)の交付条件の四番目に、ボイラーの被覆、船舶用隔壁のライニング、内燃機関のジョイントシーリング、ガスケット(パッキン)等に用いられる耐熱性赤面製品製造工程における作業、をあげています。
ボイラーの被覆とは、ボイラの外部の覆いをさしています。つまり、ボイラーに人体が接触したとき火傷しない様に断熱材として使用していますが、長年使用した場合劣化し、飛散曝露します。船舶の用隔壁のライニングとは、船倉を細かく仕切り火災発生時に類焼食い止める為に、石綿製品で隔壁を形成していきますが、振動や硬化剤のセメントの劣化で飛散し、人体に取り込まれ、中皮腫を発症します。外国航路や、マグロ船の乗組員に中皮腫が多発するのはこのためです。内燃機関の組み立てには機密性が要求され、それを実現しているのがジョイントシールです。その製造過程で大量の石綿が使用されますが、製造に携わる者と共にその内燃機関を駆動するもの、また、修理するものが劣化したジョイントシールにより、石綿に曝露するのです。ガスケットも同じ理由でアスベスト曝露を引き起こします。船舶乗務に携わった方石綿曝露の可能性が大変高く、中皮主患者も多く発生しています。異常の文章中の中で、一項目でも該当された方は、お近くの労働局に御相談下さい。お近くに労働局の無い方は、綿気のコメント欄にお知らせいただければ、ブログ上に掲載せず、協力いたします。