ハプスブルグ帝国 Habsburg Imperial 

加藤雅彦の『ハプスブルグ帝国』を読みました。
211頁の文庫本でした。

「近現代ヨーロッパ文化論B」の講義を受講しており、この本でなんらかの参考になればと思い読みました。

中欧・東欧の近現代歴史が、ハプスブルグ家の切り口から書かれていました。
著者は、民族・言語・文化の違う国と人々が、ハプスブルグ家という接着剤でまとめられて、平和な時代があり、最近のEU加盟についても、ハプスブルグ家の遺産がなしていると、肯定的に書いていましたが、私には疑問が残りました。

軍隊と官僚が、世襲で、民族と言語と文化の違う国と人々を一つにしてきたのは、違和感が残りました。
(民衆の革命が何回も起こりますが、その都度、軍隊により壊滅されていました。)
軍隊と官僚と世襲がなければ、もっと早く、民主的な国家と政体が実現できたのでは・・・。
この例は、現在でも散見できると考えます。
この本では、王家、支配者の視点で書かれており、市民と民衆の視点が欠けていると感じました。

チェコに3年住みましたが、チェコ人から聞いた話では、EU加盟は「ハンスブルグ家の遺産」とは全く関係なく、ロシアへの対応であると、外交と防衛面の要素が最も強いと言っていました。

私の読後評価は1☆です。

I read "Habsburg Imperial" of a historical book by Masahiko Kato today.
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