WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

ウクライナ紛争の陰に3極の争い

2022年03月02日 | 里山

ロシアの要求は2つ。
1.ウクライナの非武装中立化
2.クリミア半島のロシア主権承認
2.はまだしも、1.はロシアにとっても欧州にとってもさらには世界にとってもまったく当然で、世界平和のためにはウクライナに限らず世界のすべての国がむしろ進めるべき方向ではないか。日本は対米従属政府によってなし崩しに米の前線基地化が進められてしまったが、憲法9条によって少なくとも憲法上は1.に関しては先進国だった。
2.はちと難しいが、すでに2014年のロシアによるクリミア併合をNATOも米国も世界も軽視しあいまいうやむやに対処し、事実上容認してきてしまった。
この問題を今ごろになって「一見正当と見ざるを得ない、1.の安全保障問題要求」を「西側」が簡単には飲めなくさせるための戦術カード」として持ち出され、対応に苦慮、問題を泥沼化させざるを得なくなってしまった原因なのだ。
しかしこれら1.2.を認めれば、少なくともロシアの侵略理由・「正当性」は失われ、ウクライナの要求「全てのロシア軍の撤退」に大きく近づくことになる。もしそれでもロシア軍が居座り続けるなら、ロシアと手を組んでまずは3極の一角、米国の勢いを弱めようとたくらんでいる中国も動きづらくなり、ロシアとしてもむしろ困ることになるのだ。
一方、3極の残り2つ米国、そしてとりわけ中国。
ロシアに国境を接し一帯一路の中東経由欧州への影響力拡大を狙う中国にとっても、また米国にとっても、対中最前線として重要な地勢的位置にある日本と違って、所詮、対岸の火事。むしろこのままもめ続けてロシア、欧州がともに疲弊し、相対的に中国、米国それぞれ自国の影響力が強化・増大できるであろうことを計算しているのは火を見るより明らかだ。
NATOや米国がウクライナに武器を供与するだの、ゼレンスキーの市民を竹槍ならぬ木銃や火炎ビンで武装させるだの、火に油を注ぐだけの愚策をけしかけるなんてもってのほかではないか。
憲法9条のおかげで曲がりなりにも80年近く他国と事を構える事態を避けられた日本は、その事実をもとに世界各国が向かうべき方向を指し示すことができるはずだ。


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