WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

うまいこと考えたもんだわ、Costoco戦略

2014年09月24日 | このごろ思うこと

手づくり市仲間のお母さん方から聞いた、“Costoco”というアメリカから入ってきた「倉庫型量販店」の話です。

娘のスマホを横目で見ながらいまだに“ガラケイ”のもういい年の私は、恥ずかしながら「“Costoco”ってなに?」。

教えてもらったその特徴は、

1) 商品は運送用パレットに積まれたままの状態で倉庫のような店内に陳列されていて、荷解きと陳列のコストを小さくしている。

2) 会員制で、入店するには会員証の提示が必要。ただし会員1人につき非会員2人まで同伴入店できる。

3) 会員になるには年会費約4,300円を支払う。ただし1年以内に退会する場合は返金される!?逆に1年以上会員であり続けた場合は返金されない!?。また、1年以内に退会した場合はその後1年間は会員になれない。

普通は逆ですよね?、ケイタイやプロバイダの乗換えとか。
このシステムについては、店側の言う建てまえ上では、

「お客様が満足できなくて1年以内に退会される場合は会費は返金する」

という、一見“お客様”中心のように見える説明がなされています。しかし、実は2)と合わせてここに“Costoco”の顧客拡大戦略の巧妙なカラクリがあると私には見えました。

ここで、お母さん方が得意顔で解説してくれた会費を払わずに“Costoco”を利用し続ける方法。

3人グループ(A、B、C)の1人(A)が会員となり、2)のルールにのっとって3人で入店、利用する。
1年以内にAは退会、年会費は返金される。次にBが会員となり、また1年以内に退会、Cと交代する。これを繰り返すことにより実質年会費を払わずに継続利用できる!。

なるほど、お母さん方としては「してやったり」..?。

でも、ちょっとまって。“Costoco”としては一度に3人の顧客を確保でき、しかも継続利用してくれるばかりか、ママ友方が得意になって回りにこの“賢い”利用方法を広める“無償の強力な営業マン”となって、勝手にネズミ講よろしく顧客拡大をしてくれるわけです。いやー、うまいこと考えたもんだわ!!。

何を隠そう、私のムスメもまんまと引っかかって?会員になっちゃってました!
で、付き合わされて、私もどんなところか、ほんとに安くて利用価値はあるのか確かめたいと思い行ってみました。

私、“主夫”ですから、スーパーについてはチラシ比較チェックはもちろん、結構市場調査していてウルサイです。
はっきり言って、ごく一部の商品を除いて大して安くはなかったですね。遠いのにガソリン代使ってわざわざ車を飛ばしていくほどではないです。

むしろ大半の商品がバルク売りのため大量に買わなければならないことになる。交通費分元を取ろうという心理も働くのか、レジでは軽く1万円超。

「グループ3人でまとめ買いして分ければお得じゃん」というのがお母さん方の言い分なわけですが、バルク販売はムード的に安く感じるのかもしれないけれど、100g換算での比較をするとそうでもない。
“Costoco”に行く方は、少なくとも買いたい物について近隣スーパーの市場調査をしてスピード暗算の力を磨いて比較できるようにしてから行くべきです。そうでないと彼らの販売戦略にうまいこと乗せられてただ踊ってるだけの孫悟空になっちゃいますよ。

まあ、安いかなと思ったのはピザくらい。直径50cmはあろうかという巨大なピザが1,800円。ピザ屋のL(直径40cm前後)がだいたい3,000円くらいですから、往復交通費1,000円以下で行ける立地の方ならこれはまあチョットだけお買い得かも。