WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

プーチンロシアのウクライナ侵攻をめぐって

2022年03月01日 | このごろ思うこと

ウクライナ侵攻問題の本質と解決の方向を探る上で、単に侵略戦争反対を叫ぶだけでは解決はない。プーチンロシアの「安全保障」=「世界の主導権争い」への危機感を理解しておく必要がある。

過去のキューバ危機。冷戦時代、米と目と鼻の先キューバにはソ連の基地があり核配備の疑念もあった。NATOに対するキューバと中南米の左派政権国家群とのバランスが冷戦膠着の基礎になっていたのである。
バルト3国やマケドニアはじめ軍事力に関しては問題にならない国々がグループを離れ米を盟主とするNATO組の子分に寝返っても、いたずらに無益な摩擦は避けてきた。しかし、ウクライナはロシアにとっての安全保障上の性格が全く異なるのだ。自国での核兵器開発能力がありロシアと国境を接し、ミサイルが配備されればその射程範囲は極東にまで及ぶのである。これはかつて米がキューバに感じていた脅威をはるかに上回るものだ。

NATOが欧州諸国だけであったならロシアからの射程内であり、その「抑止力」をもって抑制できると踏んで黙認していたであろう。しかし、今やキューバとてかつてのようなロシア(ソ連)の子分ではなく、米周辺にロシアが攻撃能力配備可能な場所はないのである。この不均衡の中で、ウクライナが子分でなくなることにいかにプーチンはじめロシア中枢、軍部にとって大きな脅威を感じるかは明らかだろう。
これは沖縄はじめフィリピン、グァムの米軍基地の脅威にさらされている中国にもいえることである。
ちなみに、日本のバカどもが何かと言えば騒ぎ立てる「台湾有事」なる幻想。台湾には米軍基地は”無い”のである。米国は中華人民共和国を国として承認しているが、台湾=中華民国を国としては”承認してはいない”のだ!この事実をいったいどれだけの日本人が認識しているのだろうか。もっとも、それでも米国は台湾に武器供与し、事実上の「国交」も行っている。それほどに米は狡猾なのだが、対する日本の安倍的政治家や論者の単細胞的思考にはただただ呆れるばかりだ。

不気味なのは習近平の中国。
ウクライナの事態に今はおとなしく高見の見物を決め込んでいるが、裏ではプーチンと今後の大陸支配の分け合い、さらには当面手を結んで3強からの米排除を狙っているのは間違いない。そして、それが首尾よく達成されたあかつきに、次に待っているのは中露の主導権争いだ。
パラリンピックを滞りなく成功させた後には、ロシアと結んでの動きが表面化してくるのは間違いない。中国は問題だらけの国ではあるが、少なくとも五輪という世界的事業をコロナを抑え込んで成功させた事実は直視し、その教訓を学ぶべきであるのに、相変わらずおバカな日本人たちは、中韓たたきで的外れなうっぷん晴らしをするしか能がない。いずれ世界の流れの本流を見せつけられ、あっけにとられることになるだろう。


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