道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

常套語句と美辞麗句

2022年07月27日 | 随想
常套語・常套句というものがある。いつもきまって使う語句。紋切り型、定まり語句である。常套語句は押し並べて陳腐である。陳腐嫌いの私は、常套語句を聞くことも語ることも苦手である。「僭越ではございますが」などの常套句を聞くと、身の毛がよだつ。自らを卑下・謙遜していることを強調して聴き苦しいこと甚だしい。謙遜とは反対に、問答無用の上目線の常套句もある。こんなキャッチコピーがあった。某新聞社の出版物の帯に書 . . . 本文を読む
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老人は仙人を目指す

2022年07月23日 | 随想
前の記事で仙人に触れたので、仙人についてもう少し書かせていただく。老人(男性)は須く仙人を目指すべきと思っている。大いにハッタリをかまし、カリスマ性を発揮することで、為政者が望むあるべき老人像、後期高齢者にならないことだ。この国は、古代に中国の思想に毒されたまま現在に至っている。修行の末に人は神や仙人に成れるという根拠のない神仙思想も、私たちに染み付いている。どうせ毒されたなら、デトックスは難しい . . . 本文を読む
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野いちごの歌

2022年07月23日 | 随想
今朝の食卓で、セミの斉鳴を聞いていたら、リコーダーのたどたどしいメロディーが聴こえてきた。末の孫息子が2階の部屋で吹いているらしい。孫と同じ年ごろに見た映画の情景の、バックグラウンドに流れたそのメロディーは、今も忘れていない。リコーダーの音色が胸に響き、なぜか涙がこみ上げて来た。映画で曲が流れたシーンは、涙を誘う哀しいものだったに違いない。さてしかし、祖父母夫婦は共に学校唱歌で親しまれたその曲名が . . . 本文を読む
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トリュフの豚

2022年07月19日 | 自然観察
私の生物好きは、小児の頃からのものだが、植物、特に野草への目を開かせてくれたのは妻である。高校で理科クラブだった妻に、住宅周辺の雑草からひとつひとつ教えて貰った。街育ち(妻も同じだが)の私は、それまでワラビもハルジョオンも知らないほどに、野草に疎かった。山野に足を運び、図鑑を見ては現物と対照することが10年も20年も続いた。その結果、夫婦で山野草を観に出かけると、私は妻の知らない . . . 本文を読む
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局地気象

2022年07月19日 | 自然観察
線状降水帯という気象用語が幅を利かすようになって、局地気象の予測に関心が高まっている。老生は登山と釣りでの体験から、観天望気(かんてんぼうき)という、空の雲の形と動き、風向き、湿度などの変化でその日の天候を予測する法に練達している(と自認)している。したがって、台風の予測進路以外は、テレビの天気予報に依存しない。生活にとって重要な気象情報は警報でなく局地気象予報で、それは気象と現地の地勢・地形とを . . . 本文を読む
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