道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

7月の終わり

2021年07月31日 | 随想
網戸を開けると、朝食を摂っている席から、先日ブログでご案内した高圧線鉄塔敷の森が見え、その森の中からセミの声が湧き起こり、塊になって押し寄せて来る。いつもの夏の朝である。そして7月最後の日。子どもの頃は、何故かこの日を境に夏が翳るような気持ちなって、粛然としたものだった。多分、遊び呆けて手をつけずにいた宿題や課題を意識したに違いない。セミたちは日中になると森を出て、周囲の住宅群の庭や植え込みに分散 . . . 本文を読む
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気分

2021年07月30日 | 随想
コロナワクチンの2回目接種から1週間、副反応による体の不調も収まって来た。孫たちは伸び伸び夏休みを楽しんでいる。オリンピックもたけなわ。アスリートが熱中症になろうが、コロナが爆発しようがお構いなしで決めた7月開催。日本人が熱くなるのは、夏!真夏!夏しかない。オッチョコチョイの老生、いつになく若返った気分になって、黙々と朝食を準備中の老妻に向かって開口一番、「年寄りは気分で生きる!」とつい口走ってし . . . 本文を読む
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労働神聖説

2021年07月29日 | 随想
「私は若い時から働きづめに働き、今も現役で働いている」と誇らしげに語るご老人は多い。働くことは良いこと、労働は神聖と捉える価値観で成功体験を積み重ねて来た自信が、言葉の裏に溢れている。それを聴く方は概ね歓迎し祝福の意を表明する。誰も異存などあろうはずもない。健康でなければ働けないから、大いに結構なことである。仕事の内容が、属人的要素で成り立っている専門家や芸術家、自由業・飲食業・芸能人・理美容業な . . . 本文を読む
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Tightrope

2021年07月27日 | 随想
〈Tightrope!〉という1960年代のアメリカCBSテレビのドラマシリーズが、日本でも放映されたことがあった。スリリングな秘密捜査ものだったと記憶している。つらつら顧みれば、人生はある意味tightropeの上を伝い歩くようなものである。安定安全を目指していても、危険は至る所に隠れている。人生で危険や危機に遭遇するのは避けられないが、拠るべきものを持たない人間、すなわちバックアップの無い者は . . . 本文を読む
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咄嗟の判断

2021年07月27日 | 随想
我が家から直線距離にして約300メートルほど南の台地上に、中部電力の高圧線鉄塔が立っている。台地とその下の平地との高低差は約30mぐらいだろう。其のあたりは台地の縁に当たり、地役権が設定されている鉄塔の周囲は、緑濃い天然の森になっていて、野鳥が多く集まる。そ周りには住宅地が拡がっている。鳥やセミの声は、もっぱらその鉄塔敷の森あたりから聞こえて来る。日本列島は地震の巣で、当地も100年に1回ぐらいの . . . 本文を読む
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