道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

リニア新幹線

2018年11月30日 | 随想
JRリニア新幹線は果たして科学的な叡智が結集されたものであろうか?とてもそうとは思えない。超電導は先端技術としてイノベーションの可能性があるかもしれないが、線路を敷く地下トンネル工事は、古代から普遍的にあった技術の延長にあるものだ。先進的ではあっても、画期的なイノベーションを引き起こす可能性は小さいのではないか。 赤石山脈は、海底プレートの堆積物が百万年隆起し続けて出来上がった若い地質の、今も年 . . . 本文を読む
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百聞は一見に如かず

2018年11月30日 | 随想
百聞は一見に如かずと言う。 授業を受けたり、講義を聞いたり、書物を読んで知識を豊富にしても、現実に自分の目で見、触れ、経験しないことには、物事の本質を知り理解することはできない。実体験でないものはすべて擬似体験であって、これは空に漂う雲のようなもの、我が手で掴み取ったものではない。 後漢の時代の故事が今日に伝わっているのに、人間社会の歴史は、知識偏重の度合いを高める一方だ。学ぶ期間は長くなり、 . . . 本文を読む
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飲み物

2018年11月29日 | 食物・料理
日々に摂取する嗜好品、緑茶・紅茶とかコーヒーなど飲み物の効用は大きい。 紅茶は、果物(特に乾燥果物)やミルク、アルコールなどと相性が良い嗜好品で、私はどちらかというとコーヒーよりも多く飲む。三度の食事では欠かさない。 不思議なことに、豚肉を紅茶で茹でると、まるでマジックのように脂肪分が抜ける。茶の木に、脂肪分を分解する効能があるのだろうか?それとも、茶葉の発酵によって生じた成分の作用だ . . . 本文を読む
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二人の時代小説家

2018年11月29日 | 人文考察
私はある時期、池波正太郎の時代小説やエッセイを愛読していたことがあった。同時代の作家のなかでは、人間の理解、とりわけ女性の本性・本質への理解が抜きん出て深く、男女の関係の機微を描くのが上手い作家だと思った。業と謂われる女の悪と、それに翻弄される男の様々な組み合わせを描いて飽きさせない。彼の小説の登場人物たちからは、人間の生の息遣いが伝わってくるように感じられていた。  同じ時代小説の作 . . . 本文を読む
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惻隠の情

2018年11月28日 | 随想
人は年齢を累ねると、かつて見えていなかったことが見えてくる。若い人とは視力で問題にならないものの、人間を見る目は40歳を過ぎる頃から年ごとに進歩する。老人に年の功があるとすれば、確かなものはこれぐらいであろう。男性に有って女性に欠けている心、それは惻隠の情ではないかと、漸くこの頃解ってきた。誤解されないよう理っておくが、女性が男性より薄情だと言う訳ではない。相手の心に感情移入して、その心の . . . 本文を読む
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