道々の枝折

好奇心の趣くままに、見たこと・聞いたこと・思ったこと・為たこと、そして考えたこと・・・

黒バラ平での野営

2021年11月01日 |  山歩き
私がふた昔前まで好んで通っていた「南アルプス深南部」は、標高は2000m台ながら、密度の濃いスズタケの藪の中を獣道が縦横に走り、黒木(針葉樹)の原生林に苔むした倒木が横たわる、動植物相豊かな山域だった。生成の事情に由るのだろうか?面白いことに、標高2000mの山稜直下に、かなり広い平原がある。頂と平が交互する稜線が連なるのである。この山域への理解を深めることに熱中し、丈なすスズタケの藪を漕ぎ、時に . . . 本文を読む
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中山道鳥居峠

2019年10月22日 |  山歩き
或る年の春、旧中山道の奈良井宿から藪原宿まで、鳥居峠を越えて歩いたことがあった。妻の歩行力に手ごろな歩程と標高差だったので、電車ひと駅区間のそのコースを選んだのだった。奈良井駅に着くとすぐ、旧宿場の店で昼食を摂った。かつて奈良井千軒と云われた街並みを抜けると、人通りは途絶え、峠への上り道になった。天気は良く小鳥の囀りも高い。中山道夫婦旅などと、浮かれたことを喋りながら登って行った。しばらくして道 . . . 本文を読む
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低体温症

2019年01月10日 |  山歩き
山歩きに熱中していた40代の頃、低体温症というものを実際に体験した。新年を迎えた初山行で、静岡県と長野県の県境にある熊伏山(1653m)に登った時のことだった。県境青崩峠の稜線は、南の静岡県側の傾斜がなだらかで、北の長野県側は絶壁が谷底まで落ち込んでいる、非対称地形の山稜だった。 寒中とはいえ、暖かい太陽を浴びて標高1500m前後の稜線を歩いていると、日射しで汗をかくほど体温が上がる。右手の . . . 本文を読む
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登山スケッチ

2018年03月30日 |  山歩き
登山していた頃には、いつも胸ポケットに入る水彩セットとハガキサイズの用紙を携行していたが、人が周りに多勢居たり、描く時間がなかったり、疲労困憊してその意欲が湧かなかったりと様々な障りがあって、山のスケッチは僅か20点ほどしか描けなかった。 彩色までを含め10分から20分以内だからもっと描けそうなものだが、その気にならないことにはどうしょうもない。描かずには其処を去れないほどの情動が必要だ . . . 本文を読む
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瑞牆山

2013年06月17日 |  山歩き
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