社会断想

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歴史ドラマと史実との違いに悩む

2010年12月23日 13時12分58秒 | 社会断層
歴史ドラマの史実との違いに悩む、時々ね!

読売新聞「記者ノート」の編集委員S氏のコラムを読んだ。
NHK大河ドラマのエピソードと史実が違うというしばしば起こる論議についてのべたものである。
小生も歴史ドラマ特に大河ドラマを視聴に当たって時に感じる違和感がある。
大河ドラマをはじめ歴史ドラマのファンは、その筋書きの面白さに釣られて話がすべて史実であるように錯覚しがちであるが、重大な史実との錯誤はやはり問題であろう。
小生の時に感じる違和感は卑小な、或いは故郷びいきに根ざしたもので大局的な歴史認識上は問題にならないだろう。しかし下記の事例でもって一言二言云っておきたいのである。
●数年前のNHK大河ドラマ「新撰組!」で黒船来るの騒ぎに、後に新撰組を結成する「近藤勇と土方歳三」が黒船見物に出かけ、そこで 何と「桂小五郎」にバッタリ出くわす場面があり、そこで両者は当時の意識高い青年同士として憂国の会話をする。両者は後に仇敵同士になるのはよく知られた話だが、少なくともこの時点で遭遇し会話したという事実はないと思われる。
●同じくNHK大河ドラマ「龍馬伝」で「吉田松陰 、金子重之助」が伊豆下田でまさに踏海せんとするときに「龍馬と桂小五郎」が立ち現れ、その踏海をやめるように説得する場面がある。頑として説得に応じない「松蔭」は いきなり「龍馬」を殴り倒す。
この場面には松蔭先生の生誕地を同じく郷里とする小生は大変な違和感を覚えた。
史実としては下田踏海の場に龍馬が現れた事実はない。また演出としてであろうが、非力な学者としての松蔭先生が千葉北辰一刀流免許皆伝の偉丈夫である龍馬を一撃で倒せるはずもない。気性はは激しくとも腕力、暴力を振るう場面は小学校以来抱いている郷里の先賢である松蔭先生に対する重大な侮辱だと正直ハラがたった。
●NHK年末年始のドラマ「坂の上の雲」で高橋英樹扮する「児玉源太郎」が那須に隠棲していた「乃木希典 」の現役復帰を要請する場面がある。「乃木希典 」に扮する柄本明は小生の子供時代から抱いた「乃木大将」のイメージ通りでよくも合わせたものだと感心したが、高橋英樹「児玉源太郎」には違和感を禁じ得なかった。
「児玉源太郎」は身長150センチぐらいの当時としても小柄だったと諸文献にある。
対して偉丈夫の高橋・児玉源太郎はいかにもミス・キャストではなかろうか?
(俳優としての高橋英樹に文句を付ける訳ではない)