社会断想

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国際学力調査(PISA)結果に思うこと

2010年12月08日 17時45分32秒 | 社会断層
国際学力調査(PISA)について思う

12月7日から8日にかけてのTV,新聞報道で「2009年実施の国際学力調査」の結果、このところの日本の学力低下に歯止めがかかったとはしゃぎすぎの 感じのニュースが流れた。
PISAは経済開発機構(OECD)が2000年から3年毎にOECD参加国の15歳の生徒を対象に行い「読解力」、「数学的応用力」、及び「科学的応用力」の学力をテストし、その国際比較をするものである。
日本は初年度の2000年こそ世界でトップレベルの成績を出したものの以後2003年、2006年とずるずると成績後退したいきさつがある。それが今回2009年度では少し持ち直した。この歯止めを喜ばしいとしたものであるが、アジアでは韓国、香港や中国都市上海の後塵を拝している。
PISA調査が各国の15歳の平均学力を正確に反映しているとは云えぬが、もっと気になるのは日本では成績下位層の割合が高いそうであり、この傾向には改善が見られないとのことである。これは親の収入格差の広がりが学力格差に反映しているのではないかと危惧するものである。親や家庭の収入格差と学力格差の悪循環にこそ歯止めをかける方策・施策を打ち出すべきである。