よむよま

よむ・よまない、それから。

舞妓はレディ

2014-09-19 21:00:01 | 見る
映画「舞妓はレディ」を昨日、見てきました。
楽しかった。

ミュージカル映画という頭で見てて、かなり唐突に歌が始まったので、
いまどきこういう作りはないでしょと思ったけど、
もしかして監督はわざとそっちへ持っていったのかもしれない。
周防正行監督で、古いハリウッドのミュージカル映画みたいな感じです。

舞台となるのは京都の花街(かがい)下八軒。
(架空の町。ほんとにあるのは上七軒)
田舎から出てきた、舞妓になりたい女のコが主人公。
このコがす~ごくカワイイ!
いかにも山出しの不器用な一生懸命な感じで。
でも、歌は上手だし、日舞もダンスもしっかり踊ってます。
上白石萌音(かみしらいしもね)という16歳の新人。
ダンスの振付はパパイヤ鈴木。
ラストの総出演のレビューシーンでは、竹中直人と渡辺えりがラテンを踊る一瞬もあり。
(Shall We ダンス?のコンビですね)

長谷川博己が言語学の先生で、鹿児島弁と津軽弁がまじっちゃってる主人公の言葉を、
舞妓に必須の京言葉に直してみせるという賭けをする。
つまり題名は「マイ・フェア・レディ」のわりと無理なもじり。

長谷川さんはやっぱりミュージカルがやりたかったのねえ。
CMで歌ってたもんね。
長谷川さんは京言葉と鹿児島弁をしゃべりますが、どっちも偽物っぽい。
設定としては実は東京生まれでしたということなので、
もし、そこまで計算してしゃべってたのなら、スゴイです。

お茶屋の女将に富司純子、
ほかの配役が舞妓や芸妓できっちり着付けてる中で、日常的な着こなし。
先輩芸妓に草刈民代。踊るシーンが多いですが、日舞も様になってはまってます。

彼女の愛人、東京の歌舞伎役者が小日向さんなの!
「南座の襲名の挨拶に来た」とお座敷で会う二人。
でも「今回はカミサンが一緒だから」ここで会えるだけ。切ない日陰の恋。
小日向さんの役の名前が市川勘八郎っていうのよ。
勘八郎!?なんかオカシイ!

さて、田畑智子です。
お茶屋の女将の娘で現役の舞妓。
とはいえ、来年で30歳。
この下八軒でただ一人残った舞妓なので、年なのに、卒業して芸妓になることができないでいる。
主人公がようやく舞妓デビューできることになって、
「私、やっと芸妓になれる!」と歌って踊るシーンが最高です。
智子ちゃんはさすが、本物の祇園の料亭の娘。
京言葉も本物だし、舞を舞うシーンもほんとに上手でした。
お母さんが元は舞妓さんだったそうで、
「やるんやったら、ちゃんとしよし」と言われて、アドバイスしてもらったんだって。
ロケを見に来て、「あんた下手くそやな」とギャンギャン言われたらしいです。
京言葉で怒られるのって、キツそう。

踊りの師匠役の中村久美、その京言葉でキツく怒るお稽古シーン、うまかった!
たぶん、ほんとに踊りをやってる人じゃないかな。

単純に楽しい映画でした。
コメント
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