見てきました、4月22日、香取慎吾明治座特別公演。
本当は「さくら咲く歴史ある明治座で20200101にわにわわいわい香取慎吾四月特別公演」というタイトル。
去年、埼玉アリーナでやろうとしてコロナで中止になった、一回限りの初ソロコンサートの仕切り直し公演になる。今度は場所が明治座、期間が4月9日~29日までの全21公演。
慎吾くんは初めて明治座を下見したときに、外側の入口あたりも朱色が使われてるし、中に入れば緞帳は富士山だし、とっても和風。この場所でどういうものを見せようか、「見終わったら、ここどこ?明治座?と思うようなものにしよう」と考えたのだそうだ。私はそれを聞いたとき、へええ!と思った。慎吾くんのことだから、明治座ならではの歌謡ショーと時代劇の二本立て路線も視野にあったかと思ってたもんで。
実際に見た舞台は『香取慎吾ドラマチックリサイタル』と言いたいようなステージでした!
去年発売したソロアルバム「20200101(ニワニワワイワイ)」の曲がメイン。このアルバムを聞いたとき、非常に演劇性を感じたんですよね。一曲一曲もそうだし、全体を通しての印象もそうだった。このアルバムでミュージカルというか、一本の音楽劇を作れるんじゃないかと思った。この舞台で、演出・主演香取慎吾によって、それがさらに強く生かされた表現になっていました。
幕開きは薄闇のスモークの中から現れて始まる。照明の中に浮かび上がった慎吾くんの衣装は真っ白の地にシルバーのキラキラが豪華についたロングコート。(自分がロングコート最強なのを知っている)
衣装は4~5回変えたのかな。
幕開きからの段落が終わったところでMCコーナーなんだけど、しゃべらないで、スマホを取り出して、そこに打ち込むと、文字が後ろのモニターに連動して出るシステム。文明の利器!
「明治座へようこそ!」とか「やっと会えたね。会いたかった」とか「ラブポケットファンドの皆さんからの寄付総額が今日4億円を超えました。感謝申し上げます!」とかを、しゃべらずに打ち込むの。こういう手法を考えるのも、慎吾くんはきっと楽しいんだろうな。観客からの返事は、拍手で。
文明の利器といえば、照明(上からのサスペンションライトの使い方が非常に細かくデザインされていて、ダンス作品のようだった)、レーザーやプロジェクションをフルに使って、場面の移り変わりも見事だった。私の席が二階のセンター辺だったので、全体がよく見えました。
ニワニワの曲の間に、ユーチューブで歌ってる曲や、自分のCM(ミノキやサントリーのレモスパ、金麦ザ・ラガー、ロトの6とか7)で使われてる曲を歌うコーナーもあって、そこはテーブルとイスを出して、バンドが出演して、ちょっとオトナのジャズ歌手みたいな風情で、この場面はこの場面で小芝居チックな演出。衣装もキラキラのタキシードふうだったしね。
一回、着替えるときに、スマホで「着替えます」と打ち込んでモニターに出してからまだモゾモゾやってるから、どうしたの?と思ったら、
「楽しんでる?」と。
楽しんでます!の拍手をすると、
「楽しんでる?と聞く前に、着替えますと打っちゃった」
ああ、そうなの、わかったから着替えて来たら?
「着替えます」
ハイハイ。それで去って行ったと思ったら、画像がモニターに。
「舞台裏潜入」舞台裏にカメラがあるの?
そしたらそこにいたのは、
「くろうさぎ!」
大きな黒うさがぴょんぴょんしてた。(中はダンサーさんかな?)
細かいサービスがあるのね、慎吾くんはそういうの考えるの、楽しいのね。
黒の正装で現れた慎吾くんは、金髪をちょっと撫でつけてる。もしや、ダニー・オーシャン?
そうなんですよ!「オーシャンズ11」から「FATE CITY」を歌って踊った!やっぱりこの人は、大舞台でグランド・ミュージカルをやらせたいなぁと思ってしまいますが、終幕に向けて、そういうミュージカル的な大きな曲が置かれていた。「クソ野郎と美しき世界」から「新しい詩」、そしてニワニワの「FUTURE WORLD」この曲は壮大な叙事詩のような曲で、慎吾くん自身「ボロボロになった英雄が、それでも前へ進みながら振り返ると、うしろにたくさんのひとびとがついて来ていた」という絵を想像したという。私はこの曲を芯にして音楽劇を作ったらどんなだろう?と思ったんですね。今回、ダンスもそういう雰囲気の作りだったので、納得でした。
ラストの曲は「Anonymous」あのMVの赤の衣装(ロングコート最強!)、ダンサーも全員赤の衣装、赤い照明に染まる舞台面。圧巻でした!
幕開きの真っ白に輝く香取慎吾から一変して終幕の赤に染まる香取慎吾、私の目には悪い教団の教祖さまに見えちゃうんですけどね、「血を求めてやまない」みたいな。そういう役も見たいですね。ぜひね。
全体の演出、構成、歌、ダンス、あふれる「楽しませたい!」思い。以前ゴローちゃんが「慎吾はモンスター」と言ってたけど、ほんとだね。
そして、90分ほぼ出ずっぱりのモンスター慎吾くん、ちっとも痩せてません!これほどのエネルギーを使うステージを連日務めているのに!途中、ジャケットを着替えるところで一瞬、Tシャツ姿になるところがあるのですが、あれま!と思う、その腹囲。
もう私としても感心せざるを得ません。あの体重(知らないけど、一緒に踊ってる細身のダンサーさん二人分ぐらいあると思うよ!)で、歌って踊って90分ですよ、すごいよ!
この人は凄い!
Abemaの生配信は4月29日千秋楽、チケット発売中です。ぜひ、凄いところを見て!
これは明治座みやげ、猫コーヒーと猫チョコレート。