勘九郎主演の舞台「真田十勇士」青山劇場
昨日、見てきました。
とても楽しい舞台でした。
楽しかったんだけど、ちょっとモヤモヤもあるのよね。
演出が堤幸彦監督。
以前に見た仲間由紀恵の「テンペスト」のようなことはなかったです。
あれはテレビみたいだった。(-_-)
でも、やっぱりなんだかなー。
ちょこちょこお遊び、お笑いの部分があるのですが、
それが挟み込まれるのがテンポが悪くて、間延びしちゃうのかなー。
笑いは起きてるんです、ただ、これがもし勘三郎の舞台だったら、
トントントンとリズムよくたたみかけていって、
調子が上がっていくところが、そうはならない。
プログラムを読むと、監督が稽古場で喜んでたらしいから、
これは演出のせいでしょう。
そんな中、猿飛佐助の勘ちゃんひとり、テンポがいいのよ。
そこはさすが、中村勘三郎の息子なのよ。(^-^;
ライバル役・霧隠れ才蔵の松坂桃李クン、存在感が薄いです。
立ち回りでくるくる動いてるところはカッコいいの。
でも、ただ立ってる、ただ座ってる、ゆっくり歩く、
こういうところがどうにもならない。
舞台は二度目だとか。
舞台の「板の上に立つ」って大変なことなんだなぁとよくわかったわ。
忍者なので、宙乗りも多用されているのですが、どうなんだろう?
ワイヤーで吊ってとなると、ふわーっと動くよね。
両者、ふわーっと来て、バチバチッと刀を交えても、速度感がないから、あんまり・・・。
目に楽しいとは言えます。
桃李くんも宙乗りはするするときれいに決めてます。
歴史的な展開についてナレーションが入るのですが、
この声は歌舞伎の人?と思っていると、勘ちゃんが、
「ナレーションは三津五郎さんです!復帰おめでとうございます!」
おお、復帰後の初仕事ですか、それはようございました。
幕開き、いきなり客席から勘ちゃんを先頭に、村の衆が派手に囃し立てて歌い踊りながら登場します。
口八丁手八丁の猿飛佐助で、猿という名前からの演技もあるのか、
ちょっと京劇の孫悟空が頭に浮かぶような雰囲気もある。
勘ちゃんの悟空はいけるかもしれないね。(いや、それより歌舞伎やったほうがいいけど)
しゃべりまくり動きまくりで舞台を引っ張っていく座頭役者、
客席も楽しませ、余裕に見えました。
30そこそこの勘ちゃんが余裕で座頭が勤まる舞台ってどうなの?というところが、
ちょっとモヤモヤしたとこなんですけどね。
桃李くんも真田幸村役の加藤雅也も、歌舞伎役者・中村勘九郎の一挙手一投足に注目していたらしいです。
歌舞伎の人とガッツリ組める機会はめったにないから、吸収したいと。
勉強になりました?
それはよかった。
でも、勘ちゃんのほうは?勉強になった?
舞台は凝った映像も使って、(家康の平幹二郎は映像だけ)
大掛かりで、火薬やら煙やらバンバン、
絡みの忍者の人たちはみんなバク転、バク宙、よく動けます。
勘ちゃんも一回だけ、側転してた。
う~ん、戸田恵子さんの側転のほうがカッコいいかも?(;´∀`)