田中雄二の「映画の王様」

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『ゼイリブ』

2020-09-26 13:40:14 | ブラウン管の映画館

『ゼイリブ』(88)(1990.3.25.日曜洋画劇場)

 ネイダは、偶然手に入れた特殊なサングラスによって、社会の上層にいる人間がエイリアンで占められていることを知る。彼は人類に警鐘を鳴らすための行動を起こすが…。

 今や、ロジャー・コーマンに続く“B級映画の巨匠”となった感のあるジョン・カーペンターの面目躍如の一編。はやりの凝ったSFXはほとんど見られないし、出てくる俳優もほとんどが無名で、主人公のネイダを演じたロディ・パイパーはプロレスラーだ。

 にもかかわらず、日本ならアニメでしか描けないような題材を、ちゃんと劇映画として作ってしまうところがすごいし、現代文明に対する警鐘もそれなりに鳴らしているから、一概にはバカに出来ないものがある。

 それにしても、エイリアンだと見破れるあのサングラスは、一体どうやって作ったのか、などと、見た後で思わず考えさせられてしまうあたりは、いかにもB級映画の乗りで、それはそれで楽しい。

 目に特徴がある相手役のメグ・フォスターは、名前はメグ・ライアン+ジョディ・フォスターだが、見た目はちょっとローレン・バコールに似ている。


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