田中雄二の「映画の王様」

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『フォロー・ミー』トポル

2023-03-10 12:41:18 | 映画いろいろ

 イスラエル出身の名優(ハイアム・)トポルが亡くなった。トポルといえば、この映画を思い出す。

『フォロー・ミー』(72)(1977.12.7.水曜ロードショー)

 英国の上流階級出身で公認会計士のチャールズ(マイケル・ジェイストン)は、米国生まれで元ヒッピーのベリンダ(ミア・ファロー)と結婚する。だが“育ちの違い”故か、やがて2人の関係はギクシャクし始める。

 そして、家を空けてばかりいるベリンダの浮気を疑ったチャールズは、探偵のクリストフォルー(トポル)に素行調査を依頼。探偵は、ベリンダを尾行するが、それに気付いたベリンダはある行動を取る。

 『第三の男』(49)のキャロル・リード監督が、『アマデウス』(87)のピーター・シェーファーの舞台劇を原作に、ロンドンの街を舞台にして、奇妙な三角関係を描く。リード監督の遺作となったハートウォームな小品の佳作。ジョン・バリー作曲の主題曲も美しい。

 原題は「パブリックアイ(世間の目)」。この場合、よくぞ「フォロー・ミー(私に付いてきて)」にしたと思う。周防正行監督は『Shall we ダンス?』(96)で、夫(役所広司)の浮気を疑った妻(原日出子)が調査を依頼する探偵(柄本明)の事務所にこの映画のポスターを貼っていた。きっとこの映画のファンなのだろう。最近の『九月の恋と出会うまで』(19)で、川口春奈が高橋一生を尾行するシーンでも、この映画のことを思い出した。

 この映画は、ファローの不思議ちゃんぶりとひょうひょうとしたトポルの絡みが絶品なのだが、46年前にテレビで見たときは、彼がいつも携帯して食べている菓子が何だか分からなかったのだが、どうやらマカロンらしい。当時はマカロンなんて知らなかったのだ。

https://www.youtube.com/watch?v=tRETIVd2nN0


この2本のトポルも素晴らしい。

『屋根の上のバイオリン弾き』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/55af21b2a116eb4edb6ddfa73d51ee38

『007/ユア・アイズ・オンリー』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/1f32a9b95dba962d8dd6d5e2360152be


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