『バンドレロ』(68)(1975.5.19.月曜ロードショー)
南北戦争終結後の混沌とした西部を舞台に、アウトローたちへの郷愁を盛り込んで描く。スタンリー・L・ホーの短篇小説をジェームズ・リー・バレットが脚色、アンドリュー・V・マクラグレンが監督した。撮影はウィリアム・H・クローシア、音楽はジェリー・ゴールドスミスが担当した。
ジェームズ・スチュワートとディーン・マーティンが元南軍兵士の銀行強盗兄弟を演じ、彼らの人質となる未亡人をラクエル・ウェルチが演じた。
ジミーがハングマンに化けて処刑が決まった弟を逃がすが、町が無防備になったところで銀行強盗をして悠然と立ち去るという前半は、ジミーのひょうひょうとした味が生かされている。ところが、未亡人に懸想して兄弟を追う保安官(ジョージ・ケネディ)からの逃亡劇になってからは、総じてマクラグレン映画に見られるテンポの悪さが目立つのが残念。
また、ゴールドスミスの口笛を生かした音楽、ラストのバンドレロの襲撃などにマカロニウェスタンの影響が見て取れる。何やら西部劇の黄昏を感じさせる一本という感じがした。
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