(1979.10.25.蒲田宝塚)
テアトル東京(75.9.24.)で見た『七人の侍』(54)以来の、映画館での黒澤体験となった3本立て。これで完全に黒澤映画の虜となったのだ。当時の「一言メモ」が残っていた。
『隠し砦の三悪人』(58)
三船敏郎が豪快! 千秋実と藤原釜足のやり取りが笑わせる。彼らに囲まれた姫役の上原美佐は精いっぱいな感じがした。三船と藤田進の一騎打ちは見応えあり。
三船敏郎が豪快! 千秋実と藤原釜足のやり取りが笑わせる。彼らに囲まれた姫役の上原美佐は精いっぱいな感じがした。三船と藤田進の一騎打ちは見応えあり。
『用心棒』(61)
『荒野の用心棒』(64)に盗用されただけあって、西部劇を思わせるストーリー展開をみせる。三船敏郎はもちろんだが、東野英治郎、渡辺篤ら脇役陣も面白い。
『荒野の用心棒』(64)に盗用されただけあって、西部劇を思わせるストーリー展開をみせる。三船敏郎はもちろんだが、東野英治郎、渡辺篤ら脇役陣も面白い。
『椿三十郎』(62)
『用心棒』の続編的な映画。若侍の中に若大将(加山雄三)と青大将(田中邦衛)がいるのが傑作。立ち回りのすごさと話の面白さがうまくマッチしている。
『用心棒』の続編的な映画。若侍の中に若大将(加山雄三)と青大将(田中邦衛)がいるのが傑作。立ち回りのすごさと話の面白さがうまくマッチしている。
この後、3本とも、もう何度見たことだろうか。
黒澤は、暴力が大嫌いだそうで、この2本は嫌いだと言っています。
その後、『トラ・トラ・トラ』事件もあり、黒澤は菊島と完全に絶縁してしまいます。
菊島の全集に黒澤との共作の収録を断ったと言うのですから、ただ事ではありません。
その間、他の仕事を俳優もスタッフも禁じられたのですから、その後皆離れていくのは当然でしょう。
そこで、黒澤は自分の家族と映画を作ることになります。
零細企業の経営者の典型の一つでしょうね。零細企業から飛躍できないタイプですね。