『最後の銃撃』(56)復刻シネマライブラリー
かつては腕利きのバファローハンターだったサンディ(スチュワート・グレンジャー)。今は小さな牧場を営んでいるが、バファローの暴走によって、牛たちが踏みつぶされ、生活は困窮していた。
そんな中、チャーリー(ロバート・テイラー)という男がサンディをバファロー狩りに誘う。だが、バファローの群れに遭遇すると、狂ったように撃ちまくるチャーリーに対し、サンディはためらいを感じる。やがて、独善的なチャーリーの行動に嫌気がさしたサンディは、毛皮を持って、一人で町へと戻っていくが…。
テイラーがニューロティック(神経症)的な異様な男を怪演するダークな西部劇。製作ドア・シャーリー、監督・脚本はリチャード・ブルックス。バファローは、サウス・ダコタの国立公園で保護されているものを映したらしい。
チャーリーとサンディのほか、主な登場人物は、バッファローの皮はぎ名人のウッドフート(ロイド・ノーラン)、白人とインディアンとの混血少年ジミー(ラス・タンブリン)、インディアン娘(デブラ・パジェット)。それぞれが好演を見せるが、『折れた矢』(50)に続いてインディアン娘を演じたパジェットが可憐だ。
この映画では、インディアンにとって神聖な精霊の使いとされる「白いバッファロー」の存在がクローズアップされるが、これは後にチャールズ・ブロンソン主演の『ホワイト・バッファロー』(77)でも描かれた。また、バファローの乱獲の様子はケビン・コスナー監督・主演の『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(90)にも登場する。
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