田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『居酒屋兆治』

2020-11-23 07:07:36 | ブラウン管の映画館
『居酒屋兆治』(83)(1983.11.23.みゆき座)
 
 
 函館で妻(加藤登紀子)と共に小さな居酒屋「兆治」を営む藤野英治(高倉健)は、別の男(左とん平)と結婚した初恋相手のさよ(大原麗子)への思いを引きずっていた。そんな英治の前に、ある日突然、さよが現れる…。
 
 寡黙で実直だが、不器用な居酒屋の主人と、店に集う常連客(田中邦衛、山谷初男、河原さぶ、平田満、池部良、小松政夫…)のさまざまな人生を、ユーモアと哀感を交えて描く。高倉健・降旗康男監督の名コンビが山口瞳の小説を映画化。惹句は「人が心に思うことは誰も止めることができない」だった。健さんが歌う主題歌「時代遅れの酒場」が耳に残り、伊丹十三がやたらと英治にからむ、しつこくて嫌な男を演じていたのが印象に残っている。
 
 黒澤明監督が『乱』(85)の鉄(くろがね)修理役(井川比佐志)を健さんにオファーしたが、健さんは、この映画の準備と降旗監督への義理を理由に断ったという。『影武者』(80)の勝新もそうだが、健さんの鉄も見てみたかった気がする。
 
“これぞ高倉健”というイメージを作り上げた降旗康男
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/85483d84925a696f8b433dd5ed395419
 
健さんのパロディー『小惑星帯(アステロイド)遊侠伝』(横田順彌)と『居酒屋兆治』と『ブラック・レイン』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/6f4a06115c4de004814e0c49d04a595a

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ビデオ通話で西部劇談議『墓... | トップ | 『ダイ・ハード3』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブラウン管の映画館」カテゴリの最新記事