元イーグルスのグレン・フライが亡くなった。まだ67歳…。ほぼリアルタイムで聴いてきた人だけにショックは大きい。イーグルス時代はドン・ヘンリーのリードボーカル曲群の陰に隠れがちだったが、各アルバムに必ず1曲はグレンの光る曲が入っていた。
『イーグルス・ファースト=Eagles』(72)
「テイク・イット・イージー=Take It Easy」ジャクソン・ブラウンとの共作。ブラウンの『フォー・エヴリマン』にも入っている曲だが、こちらはカントリー調で、バーニー・リードンが奏でるバンジョーがいい味を出している。イーグルスは最初はカントリー色が強いバンドというイメージだった。
『ならず者=Desperado』(73)
西部開拓時代のならず者をテーマにしたコンセプト・アルバムでは「テキーラ・サンライズ=Tequila Sunrise」。
『オン・ザ・ボーダー=On The Border(74)
「過ぎた事=Already Gone」
『呪われた夜=One Of These Nights(75)
「いつわりの瞳=Lyin' Eyes」コーラスが美しい名曲。
『ホテル・カリフォルニア=Hotel California』(76)
「ニュー・キッド・イン・タウン=New Kid In Town」“新参者”ということで、引っ越してからしばらくこの曲を留守電のBGMに入れていたことも。グレンの曲ではこれが一番好き。
『ロング・ラン=The Long Run』(79)
「ハートエイク・トゥナイト=Heartache Tonight」ロックンロール調だが、詩は当時のグレンやドンの心境を反映したような曲。偶然ドジャースタジアムで耳にして、あらためていい曲だなあと思った覚えがある。
イーグルス解散後、ソロとなって最も精彩を放ったのはグレンだった。時節柄デビッド・サンボーンらのサックスをフィーチャーした曲が多い。
『ノー・ファン・アラウド=No Fun Aloud』(82)
軽快な「サムバディ=I Found Somebody」とメロウな「恋人=The One You Love」。
『オールナイター=The Allnighter』(84)
「セクシー・ガール=Sexy Girl」「ヒート・イズ・オン=The Heat Is On」『ビバリーヒルズ・コップ』のテーマ曲としても有名に。
「ユー・ビロング・トゥ・ザ・シティ=You Belong To The City」(85)
TVシリーズ『マイアミ・バイス』の挿入歌。グレンは俳優として出演もしたが演技の方は…。
『ソウル・サーチン=Soul Searchin'』(88)
「トゥルー・ラブ=True Love」「ソウル・サーチン=Soul Searchin'」ロックンロールからバラードまでを網羅したグレンの最高傑作アルバム。
「パート・オブ・ミー パート・オブ・ユー=Part Of Me, Part Of You」(91)
(『テルマ&ルイーズ』の挿入歌)
『ストレンジ・ウェザー=Strange Weather』(92)
今となってはイーグルスのライブを見られたことが貴重な体験に。1995年11月の「Hell Freezes Over Tour」は友人たちと横浜アリーナと東京ドームで。中にはすでに亡くなった友も…。確かこの時もグレンの体調が心配されていた覚えがある。
2004年10月31日の「Farewell I Tour」は妻と共に東京ドームで。グレンが「テイク・イット・トゥ・ザ・リミット=Take It to the Limit」を歌う前に、「僕のカードの残高はリミットいっぱい。これはランディ・マイズナーと作った曲だよ」と語っていたが、グレンと大ゲンカをしてランディがイーグルスを去ったことを思うと何だか複雑な気がした。今度はランディも呼んであげなよ、なんて思ったものだが、もはやそれも叶わぬことになってしまった。
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