165号 10−03−19
洞窟の日本人女性
まず、配信が2日遅れてしまったことをお詫びします。
先週の日曜日、3月3日がオークランドの日本人のお祭り、ジャパンデイ
でした。
生け花展示の責任者をしているので、2、3日は、会場Eden Parkに朝早く
から夜まで缶詰になってました。
私は、今年は生け花の展示と茶道をやりました。
3年前から表千家のお茶を習っているのですが、今年は初めてお客様の前で
お点前しました。
今週に入ってからは、フラワーデザインと生け花の教室の間に、たまっていた
諸々の仕事、事務処理をして時間が経ってしまいました。
火曜日くらいから疲れがでてきて、今週が3月の第二週ということをすっかり
忘れていました。
おととい、友人から聞いた話が、どこが心に残ったので調べてみました。
それは、1978年にニュージーランドのStewart IslandのRakiura Cave
に住んだKeiko Agatsumaさんの話です。
40年前、あの当時は、海外旅行は今ほど一般的でなく、ニュージーランドへ
行く日本人もそう多くはなかったと思います。
Keikoさんがどういう経緯で、数ヶ月、あるいは2−3年、Stewart Island
のDoughboy Bayの洞窟に住むようになったのか、あまり知られていません。
37歳で日本へ強制送還されたということは、今77歳くらいと思います。
ご本人ご存命のようですし、当時のことに関しては口を閉ざされているので
しょう。
その頃、ニュージーランドの観光ビザは一ヶ月でした。
Keikoさんは、Christchurch, Queenstownを観光し、Invercargill
からStewart Islandに渡りました。
Stewart Islandは、ニュージーランドの南の端っこの小さな島です。
私は、まだ行ったことはありません。
最近でこそ、自然の美しさやトレッキングで知られてますが、その当時は、
観光地としはあまり一般的ではなかったと思います。
東京で仕事をされていたKeikoさんさんが、人里離れた洞窟の生活する決心を
されたのは、よほどの強い思いがあったのでしょう。
最初は、近くの町で食料品を仕入れていたそうです。
近くの農場夫婦と仲良くなり、スクリュードライバー一本で貝を取って食べる
ようになったそうです。
最後は、ほとんど自給自足に近い生活だったようです。
全く孤独だった訳ではなく、通りががりのハンターらと交流があったようです。
Keikoさんは病気になり、ハンターの勧めで病院に行くことになったようです。
それで、オーバーステイであることがわかってしまいました。
結果、警察に拘束され、クライストチャーチから強制送還されたのでした。
弟さんがクライストチャーチまで迎えにきたそうです。
このニュースがニュージーランド中駆け巡り、一般の注目を浴びるようになりました。
この話を元に、1999年にNiki Core監督が "Memory and Desire"という名の
映画を作り、Best Film at New Zealand Film Awardに選ばれました。
映画では、ハネームーン中に夫を亡くした日本人女性が、Stewart Islandに
戻ってきて、洞窟に住むようになったというストーリーになってます。
Niki Core監督は、ニュージーランドを代表する映画” Whole Rider”の監督
でもあります。
Keikoさんは、帰国後、アニメーションのプロダクションの仕事をされていた
そうです。
いろんな意味で、教養のある能力の高い方なのでしょう。
Stewart Islandの洞窟での生活は、その時のKeikoさんにとっては、一番望んだ
事であったと思います。
しかし、何が彼女をそうさせたかは、私たちにはわかりません。
今は、世界中どこでもネットが使えて、似たようなライフスタイルがどの国でも
おくれます。
Keikoさんの話は、現在ニュージーランドに住む私の想像の絶してして、
惹きつけられました。
詳しくは、下のリンクを見てみて下さい。
https://farfarawaylandblog.com/2018/01/15/stewart-island
-rakiura-2-tales-and-truths/
https://www.magic.co.nz/home/archivedtalk/audio/special-
feature-archives/2015/05/outsiders-with-gerard-hindmarsh-
keiko-agatsuma-the-cavewoman-of-stewart-island.html
John Horrocks
Outsiders: Stories from the Fringe of New Zealand Society,
by Gerard Hindmarsh (Craig Potton Publishing, 2012)
https://en.wikipedia.org/wiki/Niki_Caro
洞窟の日本人女性
まず、配信が2日遅れてしまったことをお詫びします。
先週の日曜日、3月3日がオークランドの日本人のお祭り、ジャパンデイ
でした。
生け花展示の責任者をしているので、2、3日は、会場Eden Parkに朝早く
から夜まで缶詰になってました。
私は、今年は生け花の展示と茶道をやりました。
3年前から表千家のお茶を習っているのですが、今年は初めてお客様の前で
お点前しました。
今週に入ってからは、フラワーデザインと生け花の教室の間に、たまっていた
諸々の仕事、事務処理をして時間が経ってしまいました。
火曜日くらいから疲れがでてきて、今週が3月の第二週ということをすっかり
忘れていました。
おととい、友人から聞いた話が、どこが心に残ったので調べてみました。
それは、1978年にニュージーランドのStewart IslandのRakiura Cave
に住んだKeiko Agatsumaさんの話です。
40年前、あの当時は、海外旅行は今ほど一般的でなく、ニュージーランドへ
行く日本人もそう多くはなかったと思います。
Keikoさんがどういう経緯で、数ヶ月、あるいは2−3年、Stewart Island
のDoughboy Bayの洞窟に住むようになったのか、あまり知られていません。
37歳で日本へ強制送還されたということは、今77歳くらいと思います。
ご本人ご存命のようですし、当時のことに関しては口を閉ざされているので
しょう。
その頃、ニュージーランドの観光ビザは一ヶ月でした。
Keikoさんは、Christchurch, Queenstownを観光し、Invercargill
からStewart Islandに渡りました。
Stewart Islandは、ニュージーランドの南の端っこの小さな島です。
私は、まだ行ったことはありません。
最近でこそ、自然の美しさやトレッキングで知られてますが、その当時は、
観光地としはあまり一般的ではなかったと思います。
東京で仕事をされていたKeikoさんさんが、人里離れた洞窟の生活する決心を
されたのは、よほどの強い思いがあったのでしょう。
最初は、近くの町で食料品を仕入れていたそうです。
近くの農場夫婦と仲良くなり、スクリュードライバー一本で貝を取って食べる
ようになったそうです。
最後は、ほとんど自給自足に近い生活だったようです。
全く孤独だった訳ではなく、通りががりのハンターらと交流があったようです。
Keikoさんは病気になり、ハンターの勧めで病院に行くことになったようです。
それで、オーバーステイであることがわかってしまいました。
結果、警察に拘束され、クライストチャーチから強制送還されたのでした。
弟さんがクライストチャーチまで迎えにきたそうです。
このニュースがニュージーランド中駆け巡り、一般の注目を浴びるようになりました。
この話を元に、1999年にNiki Core監督が "Memory and Desire"という名の
映画を作り、Best Film at New Zealand Film Awardに選ばれました。
映画では、ハネームーン中に夫を亡くした日本人女性が、Stewart Islandに
戻ってきて、洞窟に住むようになったというストーリーになってます。
Niki Core監督は、ニュージーランドを代表する映画” Whole Rider”の監督
でもあります。
Keikoさんは、帰国後、アニメーションのプロダクションの仕事をされていた
そうです。
いろんな意味で、教養のある能力の高い方なのでしょう。
Stewart Islandの洞窟での生活は、その時のKeikoさんにとっては、一番望んだ
事であったと思います。
しかし、何が彼女をそうさせたかは、私たちにはわかりません。
今は、世界中どこでもネットが使えて、似たようなライフスタイルがどの国でも
おくれます。
Keikoさんの話は、現在ニュージーランドに住む私の想像の絶してして、
惹きつけられました。
詳しくは、下のリンクを見てみて下さい。
https://farfarawaylandblog.com/2018/01/15/stewart-island
-rakiura-2-tales-and-truths/
https://www.magic.co.nz/home/archivedtalk/audio/special-
feature-archives/2015/05/outsiders-with-gerard-hindmarsh-
keiko-agatsuma-the-cavewoman-of-stewart-island.html
John Horrocks
Outsiders: Stories from the Fringe of New Zealand Society,
by Gerard Hindmarsh (Craig Potton Publishing, 2012)
https://en.wikipedia.org/wiki/Niki_Caro
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