オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その160          草月流いけばなオークランド支部50周年イベント 14−09−18

2018-11-08 09:39:10 | 第151−160回

160号
14−09−18


草月流いけばなオークランド支部50周年イベント


8月25日から28日の4日間、草月流オークランド支部の50周年イベント
がありました。
私は支部長として、一年間このイベントに向け時間を費やしたので、無事終わり
ほっとしてます。


1968年7月に14人の夫人達により、草月流オークランド支部が設立され
ました。
当時の写真を見ると、毛皮のショールに手袋のドレス姿の夫人達は、きっと上流
社会の方々だっただろうと思います。


私自身は、オークランドに来てから12年前に草月流を始めました。
メンバーはほとんど30年、40年やってる人ばかりで、私なんてヒヨッコです。
昔も今もそうですが、ニュージーランドの草月のメンバーはキーウィーで、
日本人はわずかです。
最近は私の教室も、海外に出て改めて日本文化を再認識する意味で、日本人
の生徒さんも増えてきました。


去年4月の会議で、私はオークランド支部支部長に任命されました。
支部長職も初めてなら、50周年という大きいイベントを仕切るのも初めて
でした。
50周年記念は、創立以来のビックイベントだったのでだれも経験者はいない
わけですが。
今考えると怖いもの知らずというか、何もわかっていなかったです。
特に最後の3ヶ月の苦労とストレスを考えると、予想できていたら引き受けて
いなかったと思います。


昨年9月から会場探しを始めました。
草月流東京本部の片山健先生が、快く私たちのリクエストに答えて下さい
ました。
例年やっているいけばな展と、片山先生のステージでのデモンストレーション
できるシアターの両方があるところに絞り候補をあげました。
交通の便も考えて、Epsom Girls Grammar School (公立女子高)の
アートセンターに決めました。
ここは私の娘の卒業校です。ニュージーランドの元首相のヘレン クラークも
この学校の出身です。
後半2日間のワークショップは、私が働いているParnell Community Centre
にお願いしました。


2月25、26日の展覧会は、オークランド支部だけてなくお隣のオーストラリア
の支部、日本、サンフランシスコからも出展者もありました。
26日の片山健先生のいけばなデモンストレーションのチケットは完売でした。
ポスター、地元日本人のコミュニティー、ソーシャルメヂアを通じて宣伝した
甲斐がありました。

26日のデモンストレーションでは、片山先生は羽織袴姿で、10点を活けられ
ました。
オークランドの季節の花々、枝物、さまざまなテクニックを明確に表現したデモは、
オークランドの一般の人たちにも好評でした。
最後は高さ3メートル、幅5メートルに及ぶ大作をオークランド支部メンバー
全員で仕上げました。
私の友人達、家族も全員見に来てくれました。


デモの準備期間、片山先生と過ごす時間が多かったのですが、片山先生の気さく
なお人柄に助けられました。
片山先生は、いけばなを通じて世界中回っていらっしゃるので、たぶんどんな
所でも材料にもこだわらずいいお仕事をされているのだろう、と思いました。
草月流のモットーは、世界のどこでも、何を使っても、誰にでもいけられる、
です。
片山先生は、これを実践されているとても優れたお手本だと思いました。


8月27、28日は会員向けのワークショップでした。
私の生徒も参加しました。
オークランドメンバーの参加者が14人に対し、海外、ニュージーランド国内
からの参加者が倍以上もいて材料、花器の準備も大変でした。
全員がいけ終わってから、先生が講評して下さいました。
皆さんの作品はとても素晴らしいと思ったのですが、片山先生がちょっと
手を加えただけで見違えるようによくなりました。
ワークショップは、世界の仲間が草月のテキストに基づいて、同じトピックス
を学びあえるとてもいい機会です。
いつものオークランドのメンバーだけの勉強会と違って、とても刺激になり、
他の国のメンバーとの交流もできます。


28日の夜は、Celebration Dinnerをオークランドダウンタウンの有名
日本料理店で行いました。
参加者とそのパートナー、家族を加わり、楽しく交流を図ることができました。
私は、30分ほど家に帰る時間があったので着物を着ました。

それぞれの分野で優れた才能を発揮できるCommitteeメンバー、会員全員
の協力で、イベントは大成功でした。
ゲストも楽しい思い出を胸に、それぞれの土地に帰っていきました。


私は、フローリストとしての経験を加えると40年以上、花に関わってます。
草月のいけばなは、私の花の世界を広げてくれました。
いけばなのイベントで、本当の世界の街を訪れ、友達ができるのはとても楽しい
です。
支部長のお役目としての今年のイベントは終わりました。
これからはもうちょっとリラックスして、私の花を楽しんで行きたいと思います。


自分へのご褒美に、10月はカナダとアメリカに旅行に行きます。
10月の配信の頃は、カナダのケベックにいますので、まぐまぐの配信はお休み
させて頂きます。

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その159  New Zealand International Film  10−08−18

2018-11-08 09:37:18 | 第151−160回
159号
10−08−18

New Zealand International Film Festival



ここ最近、8月末に開催される花のイベントの準備で、今回は配信パスしようかな、
と思っていたのですが、簡単に書きます。

花のイベントのためのやりとり、自分の責任を考えると非常にストレスが高くて、
燃え尽きそうになるので、時々息抜きしてます。


オークランドでは7月19日から8月5日まで New Zealand Film Festival
がありました。
私は、二つの映画に行きました。

一つ目は、是枝監督の万引き家族でした。
この映画は日本で上映されているし、ここで私が書かなくてもいいと思います。


二つ目は、Rebeca Tansley監督の “The Heart Dances -the Journey
of The Piano: the ballet”です。
これはドキュメンタリーで、ニュージーランドのマオリ文化と西洋人のぶつ
かりあいを考えさせられる、非常にいい映画でした。

1993年の製作された” The piano”の映画をもとにしたバレーの完成するまで
のドキュメンタリーです。
日本では”ピアノレッスン”という表題だっとと思います。

これがあらすじです。
After a long voyage from Scotland, pianist Ada McGrath
(Holly Hunter) and her young daughter, Flora (Anna Paquin),
are left with all their belongings, including a piano,
on a New Zealand beach. Ada, who has been mute since
childhood, has been sold into marriage to a local man named
Alisdair Stewart (Sam Neill). Making little attempt to warm
up to Alisdair, Ada soon becomes intrigued by his Maori-
friendly acquaintance, George Baines (Harvey Keitel),
leading to tense, life-altering conflicts.


New Zealand Royal Ballet は、チェコから有名な振り付け師で双子の
Jiri & Otto Budenicekを迎えます。

この二人のよる練習風景、オーヂィデョンの様子などはウェリングトンの
New Zealand Royal Balletで撮影されました。

http://rnzb.org.nz/shows/the-piano-the-ballet/


一番印象に残ったのは、振り付けのJiri Budenicekとマオリ文化の
アドバイサー Moss Pattersonとのやりとりです。
Moss Pattersonは、このバレエにマオリ文化を正しく表現することを
主張します。
しかし、Jiriはオペラ、蝶々夫人を例に挙げ、反論します。
蝶々夫人は舞台が日本で日本人という設定になっているが、必ずしも日本人
が蝶々夫人を演じる必要はない、とJiri言っていました。
Mossの主張がとおり、Adaがやってきた船はマオリのワカ(マオリ人のカヌー)
のデザインに変えられます。
しかしながら、マオリのダンサーがひとりもいないなどの不満から、Mossは
バレーの完成を見ずにプロダクションを去ったのでした。


ダンサーの体全体動きで感情を表現する素晴らしさ、演技のうまさに
見とれました。
3月の実際のバレー公演を見逃したのが悔やまれました。


映画祭ということもあり、映画が終わるとRebeca Tansley監督と
バレリーナ4人が舞台に登場し、観客の質問に答えました。
実際に映画に登場した人、監督に会えるのは映画祭ならではの楽しみです。


Rebeca Tansleyは2015年に”Crossing Rachmaninoff”という
映画も製作しています。
主人公となったイタリア人のピアニストは現在もオークランドで活躍して
います。

これまであまりバレエファンではなかった私ですが、肉体でアートを
表現するバレエを見てみたいと思いました。
New Zealand Royal Ballet、来年はぜひ見に行きたいと思います。

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その158 Fibre(光回線)が来た 13−07−18

2018-11-08 09:34:35 | 第151−160回
158号
13−07−18

         Fibre(光回線)が来た


昨日からFibre Broadbandの工事が、我が家の周りで始まりました。
光回線のインターネットがこの街にもやってきます。
今年11月からFibre Broadbandの契約ができるそうです。


ここ数年でニュージランドのネット事情はずっと良くなりました。

25年前にニュージーランドに来た時、夫は大学からインターネットをつけて
もらいました。
会議や学生の予約がメールで来てました。それ以外は、週3回の授業だけ行け
ばよかったようです。
その頃は、まだ携帯電話も普及していませんでした。


17年前にこの家を建てた時は、ランケーブルをメインから天井沿いに各部屋
に引いてました。
この辺りから、息子がネットでゲーム、夫はチェスの対戦をしていたように
思います。
この間にインターネットは、ダイアル回線からADSLに変わりました。
でも何人かが一度にネットを使うとすごく遅くなったら、切れたりしてました。


そうこうしているうちにWiFiが一般家庭で使われるようになり、ランケーブル
は無用の長物となりました。


2年前、家のリノベーションをした時に、天井裏のランケーブルを全部取り払
いました。
ランケーブルの各部屋への引き込みの穴を塞いで、ペンキを塗りました。

リノベーションの後からADSLを無制限のVDSLに変えました。
月、120GBではメールのチェックかネットサーフくらいしかできなかったの
です。
ルーターも縦型から、4本角のでた小型ロボットのようなのになりました。
キッチンベンチでロボットルーターが陣取っているのが不細工で、気に入らない
のですが、そこが一番いい場所とのことで致し方ありません。


婿が、その年の私の誕生日にApple TVをプレゼントしてくれました。
ネットが無制限なので、Apple TVでNetflixで映画や Youtubeで音楽を
楽しんでます。


息子の家は2年前からFibre Broadbandが入ってます。
ガレージの中にルーターがあるのですが、2階までネットが届かないのです。
そこで2階の階段の踊り場にルーターをもう一台つけて、やっと2階でも
ネットが使えるようになりました。
ultra-fast fibreを売りにしてるけど、距離はとばないようです。


話はそれますが、息子と娘の家は家の電話(landline)がありません。
携帯電話とインターネットだけ使ってます。
家族間のコミュニケーションは、I phoneのmassangerを使ってます。
嫁がたまに家で仕事をする時は、skypeなどのチャットで国際間のネット会議
などしているようです。

最近、家電に掛けてくる人がほとんどいなくなりました。
勧誘かお花のグループのお年寄りくらいです。

携帯電話もガラ系を使う人は稀で、スマートフォンかI phoneが主流になり
ました。
当然、携帯電話でもネットを使います。
自分の家を含め、WiFiが使えるところが多いので、携帯のネットの容量は
少ないものでも足りるようになりました。

車の中のスクリーンでもI phoneの画面が見れるので、Google Mapをナビ
代わりに使ってます。


Fibre Broadbandの工事の人たちは、うちの前の芝生を掘り返していき
ました。グリーンの芝生と土むき出しのところがありとても無様です。
そこは、私が芝の種をまき、手入れしてるところなので残念です。
とは言っても、歩道沿いで公道の一部なので文句は言えないのですか。

Fibre Broadbandに変えるかどうかは、評判とかも聞き検討します。
ルーターも買い換えなければしれないかもしれませんしね。
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その157 燃えろよペチカ 08−06−18

2018-11-08 09:27:47 | 第151−160回
157号
08−06−18
         
     燃えろよペチカ


雪は降らないけれど、この頃よくペチカ(暖炉、Fire place)を焚いてます。


19年前に家を建てる時、亡くなった主人が一番に言ったのは暖炉のある家
に住みたい、です。
うちは2階建で一階のリビングに暖炉があります。
煙突は、2階を突き抜け屋根まであるので、1階で火を焚くと2階まで温かく
なります。

毎年4月ぐらいに薪(fire wood)を買います。
今年は2立方メーター分のパイン(松)を買いました。$200でした。
ネットで注文すると、指定した時間に大きなトラックで配達に来ます。
電動で荷台が上がり、薪が我が家の駐車場にぶち撒かれます。
濡れてしまっては火の点きが悪いし、車も止められないので、フラットメート
のMさんに手伝ってもらい家の横に並べました。
2立方というとたくさんのように思えるけど、並べると地面から窓枠の高さに
もなりません。

我が家は、植木屋が剪定した木も使ってます。
生木は燃えないので半年くらいは、庭に積んでおきます。
それを鉈、ノコギリ、チェーンソーで適当な大きさに切ります。
字に書くと簡単ですが、それはそれは重労働です。
一気にやると体力を消耗するので、休み休みして木を解体していきます。
小枝は、焚き付けにします。
大きいところは、太いのは直径30センチくらいあるし、切るのも大変です。

最近チェーンソーが使えるようになったのですが、かなり問題があります。
私は左利きなので左手で持ちます。ところが支える取っ手が左側について
いるのです。右手で左の取っ手を持つと、手が交差するので非常に持ちに
くいのです。
それとチェーンソー自体も5キロくらいあり、結構重いので、震えるのを
支えて切るのは腕力が入ります。

すごく頑張って薪を作っても、燃やすとあっという間になくなります。


私の体力を使って、お金を燃やしているようなものです。
長年の筋トレが役立ってます。


暖炉に火をつけるのも、慣れないと途中で消えてしまいます。
燃料がなくなると、火は消える訳で、火焚きババアがいります。
ということは、時間に余裕がないと暖炉は炊けないのです。
炊いた後の灰の始末や、ガラスのドアも週一回くらいは磨かないと、
炎が見えません。
揺れる焔を眺めるのはうっとりして、飽きません。

猫のフーちゃんは焔が好きで火をたいて、とお願いに来ます。
暖炉を覗き込んでは、「おかあちゃん、焔が見えないよ。なんでかな?」
と、小首をかしげてます。


こんなこと年取ったらやってられないと思い、2年前にリノベーションを
した時にヒートパンブ(エアコン)を取り付けました。
朝寒い時など5分くらいで部屋中温まるので重宝してます。


しかしです。
暖炉のまろやかな暖かさは、電気のものとはまるで違うのです。
家に帰った時、暖炉がついていると、体だけでなく心も温まる気がするのです。


娘の家は最近、暖炉を付けました。
その家は、1900年代初期に建てられた古いヴィラです。
もちろん、当初は暖炉がついていました。
彼たちは8年前に購入した時は、今のはやりのデザインでキッチン、リビングが
大きな部屋でリノベーションされてました。
その時に、レンガの古い暖炉と煙突は撤去されました。
木造のヴィラは隙間が多く寒いので、彼らはヒートパンブを付け、窓も2重ガラス
にしました。
それなのに、婿が暖炉が欲しいと言い出し、リビングの隅に暖炉を先月設置
しました。
薪はどの業者に行っても今シーズン使えるのは売り切れで、切って間のない
生木しか売っていません。
それで、私のパインを少し分けてあげました。


娘宅のリビングは、Alexaでテレビ、エアコン、音楽、灯りの操作ができる
今流行りのハイテクです。
それなのに、すごくマニュアルな暖炉が鎮座してます。

テクノロジーが進んでも、手の温かみのあるものに惹かれるのかもしれませんね。
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