オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その106 Flying Dutchman(さまよえるオランダ人) 25-10-13

2013-11-14 15:43:39 | 第101-110回
..106.. 25-10-13

Flying Dutchman(さまよえるオランダ人)


10月5日に友人とアオテアセンターであったワーグナーのオペラ、Flying Dutchman
を見に行ってきました。

http://nzopera.com/2013/the-flying-dutchman

オークランドでは、ニュージーランドオペラが一年に3シーズンあり、機会があ
れば見に行ってます。
ここ1年くらいは、オペラのシーズン旅行に出かけていたり、忙しかったりと
本格的なオペラに行けませんでした。


今回は、音楽仲間のMさんがコーラスで出演するということで、ぜひ見なくっち
ゃと、友人を誘いました。
高いチケットは買えないので、C reserve、NZ$49.50(4000円くらい)の舞台
に向って右側の前から2番目に席を取りました。
ここは結構穴場なんです。2,3列うしろは一番高いA reserveです。
舞台に近いので、歌手の顔もよく見えます。オーケストラはすぐ下です。
今回は、なんと言ってもMさんの歌っているところを身近で見たかったのです。
音響はもっと後ろのほうがいいのですが、舞台が近いと楽しみも多いです。
ただ、ステージの上のせりふの英訳を読もうとすると、首が痛いのですが。


あらすじは次の通り。
フライング・ダッチマン (Flying Dutchman) は、幽霊船の船長である。船長は
たった1人で永遠にさまよう運命にあるが、7年に一度上陸でき、そのとき船長
を愛する女性に出会えれば、呪いから解放される(死ぬことができる)。

第一幕
舞台は港町で、ダラント船長は一時避難で自らの家のあるここに投錨する。
船長はじめ船員たちは、ふつうの格好をしていて、疲れきった様子だった。
座ったまま、眠ったふりしてじっとしているのも大変だろうなと思った。
船員たち、つまり男性コーラスがすばらしかった。
アジア人を含めいろんな人種の人や中年の人もいて、オークランドらしいなと思
った。
妄想で全裸の女性がいきなり船員たちの間から立ち上がったりと、かなり奇抜な
演出だった。

すると遠くから、黒いマストに真紅の帆を立てた幽霊船が現れる。幽霊船の船長
のオランダ人は「呪いを受け7年に一度上陸できるが、乙女の愛を受けなければ
呪いは解かれず、死ぬことも許されずに永遠に海をさまよわなければならぬ」と
嘆く。
ダラントはオランダ人から財宝を渡され、娘ゼンタと引き会わすことを約束して
しまう。

第二幕

シーンは工場の中。
ゼンタ、縫い子達、女性コーラスの登場。
縫い子達の衣装は、白のシャツにスパッツといったシンプルなもの。
ゼンタも黒のワンピース。
アイリッシュのソプラノ、Orla Boylanは、体格も堂々としているが、声量もあ
り、力強くすばらしかった。
ゼンタはオランダ人と出会い、その不幸に心打たれ、救いたいと思う。
ゼンタはオランダ人の肖像を見ては思いを募らすばかりである。しかし、ゼンタ
はエリックという青年に愛されているのである。
ゼンタは父とオランダ人に説得され、オランダ人につき従うことを約束する。

このあと、船員たちと縫い子達のパーティーシーン。
全員、お祭り気分のはでな衣装で登場。
Mさんは、赤のミニドレスで大きな赤の造花のついたヘアバンドをしてい
た。とてもキュートだった。
ビザハットの箱、スーパーで普通に売ってるチップスの袋、コカコーラの
ボトルを持って、踊り、歌が盛り上がっていった。

第3幕
第1幕の港町に再びオランダ人の幽霊船が現れる。
幽霊船の船員10人ほどは、不気味な雰囲気を漂わせながら登場。
全員、白のパンツのみで髪は肩までの長髪、顔は真っ黒に塗ってある。
Mさん曰く、この黒のドーラン洗ってもなかなか取れないのだそう。
結構肩がごっつくって、筋肉隆々の若者たちだった。
舞台に近いから、こういうのもよく見えて幸せ。

オランダ人に会おうとするゼンタ。それを引き止めるエリック。オランダ人はエ
リックのゼンタへの愛を見て「裏切られた」と言い、帆をはり去っていく。ゼン
タは自らの純愛を岩の上から叫び、貞節を証明するために海に身を投じる。ゼン
タの純愛を得た幽霊船は呪いを解かれ死を得て沈没する。


Mさんは最初は補欠だったけれど、今回はオペラデビューで舞台に立つことがで
きました。
オーディーションは、一日でドイツ語の歌全曲を暗譜して歌うという。非常に厳
しいものだったそうです。
Mさんももちろんですが、オペラのコーラスノメンバーはソロでも充分うまくア
リアが歌える人たちばかりだそうです。
結構年配の人もいるし、Mさんみたいに子供が二人いても、趣味からプロになれ
るって素敵ですね。


イブニングドレス、蝶ネクタイのタキシード姿の人もいれば、ジーンズというカ
ジュアルな服装な人もいます。

オペラ開幕前には、バーでシャンパンやワインを買って、立ち飲みします。
人々のきらびやかなドレス姿を楽しみながら、友人とほろ酔い気分で開幕を待つ
時間、リラックスしながらも高揚感があり、幸せだなと感じます。
オペラを見に行くというのは、日常から離れた、至福の時間です。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

その105 Parnell Community Centre 27-09-13

2013-11-14 15:39:48 | 第101-110回
..105.. 27-09-13

Parnell Community Centre

今回は、ここ10年あまり私がかかわっているParnell Community Centreに
ついて書きたいと思います。

オークランドでは、各地域にコミュニティーセンターがあります。
管轄は、オークランド市になります。
しかしながら、各自のセンターで独自の経営がされているため、その地域に根ざ
したユニークな活動をしています。

Parnell Community Centre
http://www.parnell.org.nz/Parnell-Trust-Venue-Jubilee.htm

Parnell Community Centreは、オークランドの人たちにはJubilee Building
として知られてます。この建物は、1892年にJubilee Institute for the Blind として建てられました。
一部改装はされてますが、外形、内部は当時の形のままで、とても歴史ある建物
です。
私は、赤いレンガ立てのこの建物がとても気に入ってます。
同敷地内には、Blind Institute, Birth Centre、レストラン、カフェ、私立
の小学校、語学学校があります。
Auckland Domain, War memorial Museumに隣接し、内外に芝生が広がるいい
環境です。

1階には図書館があるので、一般の人はParnell Libraryと言ったほうがよく
わかります。


私は、10年前から私自身が運営するフラワーデザインコースのために教室を借り
ています。
ここは町の中心部にありながら駐車場も多く、CBDからもリンクバスで来れるた
め、生徒さんたちも通いやすいです。
そういった理由で、企業の研修、結婚式、会議に利用されてます。


コミュニティーとして、利益が少ないけれど、大切なものに、コミュニティープ
ログラムがあります。
語学、芸術、音楽、お料理、ダンス、エアロビなどのコースがあります。
私は、1,3学期は草月のいけばな、2,4学期はフラワーデザインを各5回の
コースで教えています。
オークランド市の助成金がでているおり、とても安く気軽に参加することができ
ます。
定員に満たないとコースが催行されないことがあるので、ぜひ数多く地域の方に
参加して頂きたいものです。


Parnell Community Centreは、 Parnell Trustによって運営されています。
Parnell Trust の傘下に、ほかにBefore & After School Care, Holiday
Programme、 Day care centre, Farmers Marketがあります.

Before & After School Care (学童保育)は、この地域の4つの小学校の体育館
で行われています。
うちの孫も、去年から朝7時半から学校が始まるまで、放課後3時から6時まで
お世話になってます。
低学年の子供は、Parnell Trust の指導員が教室まで迎えにに来てくれます。
こちらでは、一般のお迎えの時も、決められた保護者が来るまで、先生は生徒を
外に出しません。
ニュージーランドの学校は、小学校から高校まですべて9時に始まり、3時に終
わります。
当然ながら、働いている親はその時間にあわせて行くことができないので、
Before & After School Careを利用します。

Holiday Programmeは、学校の休み中の学童保育です。
こちらは、内容によっては小学校以外のところで行われます。
遊園地、クッキング、ボーリング、工作とかの内容によってお値段が違います。
中には、一日$50くらいかかるものもあり、親がそれにみあうの稼ぎをしてな
いと、ちょっと困りますね。
そういった意味でも、ホリデー中は、おじいちゃんおばあちゃんに頼る親も多い
ですね。

Parnell Trustは、Parnell地域で2つのDaycare Centre(保育所)を経営し
てます。保育所は、生後3ヶ月から5歳までの子供を預かります。


3年ほど前から、駐車場で毎週土曜日の午前中Farmers Marketが行われてます。
新鮮な野菜、花、グルメなチーズ、お肉、地鶏の卵など売られてます。
小さなマーケットですが、新鮮さを求めて毎週通う常連極も多いです。
お花は3つの生産者がお店を出していて、とても持ちがいいです。
私も時々、いけばなのおけいこに使う花をここで買います。

同じParnell Trustの運営ですので、コミュニティープロプラムのプロポーシ
ョンのために、Tutorたちが借り出されることもあります。
私は、これまでクリスマスリースは製作販売、いけばな、フラワーデザインのデ
モンストレーションをやりました。

10月12日は、Farmers Marketで、カルチャーイベントがあり、私もクリス
マスのコースの紹介をしますので、オークランドの方はぜひお立ち寄り下さい。 


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

その104 ブリスベンでホリデー 30-08-13

2013-11-14 15:37:26 | 第101-110回

..104..                         30-08-13

ブリスベンでホリデー

まず始めに、先月の配信、7月19日1018号の配信がなかったこと深くお詫びいたします。
言い訳になりますが、6月22日に日本の母が亡くなり、急遽日本へ飛びました。
帰ってきてからは、仕事のごたごたを片付けたり、7月14日は歌の発表会があったりと、
忙しくしてました。28日からのブリスベン行きの準備もあったと思います。
配信忘れしていたことを、昨日気付きました。
まったくひどいですね。ごめんなさい。



7月28日から8月8日まで、夫とオーストラリア、ブリスベンに行ってきました。
メインは、ブリスベン、ゴールドコースト草月流50周年記念のイベント参加でした。
同時に、息子夫婦の新居に泊めてもらうという目的もありました。

世界中どこへ行ってもホテル滞在の私たち夫婦にとって、息子夫婦の家の滞在は、新鮮
なものでした。
日本に戻る実家も今はなく、友人宅に泊めてもらうのも、海外生活の長い私たちは気疲
れしてしまいます。
気を使ってよそ様に泊めて頂くより、ホテルが気楽ということもあります。


でも今回は、息子宅での滞在を楽しみました。
息子達は、一年ほど前、ブリスベンのHamiltonに家を買いました。
4ベッドルーム、スイミングプール付です。
私たちが泊まったゲストルームにもバス、トイレがついているので、快適に過ごせまし
た。
息子も嫁も何日か私たちのために、休暇を取ってくれてました。
プールに入るにはちょっと早かったのですが、庭に飛んでくる鳥や、それをねらう猫を
を眺めるのも楽しかったです。


息子達と行ったところをいくつか紹介したいと思います。

Lone Pine Koala Sanctuary
https://www.koala.net/
ここは、コアラを中心とするオーストラリアの動物の動物園です。
息子達夫婦は、ここが好きで年会員だそうです。
私たちは、何回かオーストラリアに来ているのですが、コアラを抱いたのは初めてでし
た。記念撮影はAU$45でした。
けっこう高いのに、日本から来た高校生の団体などで長い列ができてました。
行きなれている嫁のガイドのおかげで、30分ごとに、コアラ、野鳥、かものはし、
タスマニアンデビルのショウ、カンガルー、ワラビーの獲付けを楽しみました。
タスマニアンデビルのご飯がカンガルーの足だったのにはびっくりでした。
カンガルーはえさにするほど、たくさんいるのですね。
ここはさほど広くなく、2時間くらいで回れるので、最近足腰が弱っている夫も
文句言わず楽しんでました。

ブリスベンからゴールドコーストに向う途中、1時間くらいのところのSunnybank Plaza
に、飲茶、マレーシア料理を食べに行きました。
中国系の嫁は、ここによく来るらしく、お気に入りの八百屋、肉屋があるようでした。
http://www.sunnybankplaza.com.au/
インド料理以外、ありとあらゆるアジアンのレストランがありました。
お客さんもアジア系が多くて、平日昼間でもにぎわってました。
あるお肉屋さんは、お店全体が冷蔵庫になってました。
そこには、あひるの口ばし、鳥の足、豚足、牛の内臓まで、ありとあらゆるアジアの食
材がありました。
ゲテモノ系が嫌いな人には、お勧めできません。
嫁は、そこでチキンフィートを買ってピーナッツとスープを作ると言ってました。

Sunnybankからちょっと行ったところにIkea(イケア)がありました。
日本の友人や、私は、息子からIkeaのすばらしさを聞かされていたので、是非一度行っ
てみたいと思ってました。
息子の家の家具はほとんどIkeaです。
http://www.ikea.com/au/en/store/logan/
シンプルで機能的なデザインはいいですね。
私たちは、四角いサイドテーブル、水差し、きざみのある四角いフライパンを買いまし
た。残念ながらスーツケースに入るものしか買えません。
オークランドにもIkeaできてほしいですね。


最初の週は、ほとんど私のイベント参加でつぶれてしまったので、翌週は夫と二人
Mt Tamborineに2泊3日で行きました。
http://www.tamborinemtncc.org.au/

なんと、私の運転でです。オーストラリアで初めて運転しました。
ブリスベンからMt Tamborineまで車で1時間半ほどで、ちょうどいいドライブでした。
カーナビのおかけで迷わず到着でしました。
Mt Tamborineからゴールドコーストが見渡せます。
高地のため、気温もちょっと低く、さわやかでした。ちょっとした避暑地という感じで
す。
嫁がB&Bとワイナリーツアーを予約しておいてくれました。
どちらもとてもよい選択で、私たちはエンジョイしました。
B&Bは、イタリア風コテッジで、ソーラーパネルで電気、水は雨水がタンクにためてあり、
下水は自分の浄化槽があり、排水は庭に撒くということでした。



私の草月流のワークショップは、7月29,30日、Mt Coot thaの Auditoriumであり
ました。
本部講師のK先生のちがった切り口からのアプローチは、とても新鮮でした。
先生は、60人あまりの受講者ひとりひとりに丁寧に講評して下さいました。
オークランド支部から4人の参加でした。オーストラリア各地からの参加者も多く、
いけばなもオーストラリアの特性がでていました。
色鮮やかで、大胆ですね。全体ドライな感じがします。
ニュージーランドは一応、四季があるし、雨もよく降るので、グリーンに恵まれている
と思います。まだ日本的な風情を花に表現できるかな、と思いました。

展覧会は、ゲスト出展ということで、花材はゆりとフトイのみの簡単なものにしました。
この花の注文も、花屋探しから嫁がやってくれて、賢い嫁で私は幸せです。
ゆりは生け込みの時は、まだつぼみが多く、もうちょっと咲いている花が欲しいなと思
ったのですが、2日目には咲きすぎるくらい満開でした。
オークランドよりブリスベンが暖かいことを計算に入れてなかったのです。
花展は年に2度ほどオークランドでも出展しているのですが、外国でやる時は、別の配
慮が必要だなと思いました。
草月を通じての友達と再会したり、新たな交流もあり、充実した時間でした。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする