オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その67  ワイヘケ島ワイナリー巡り 13-04-10

2010-04-21 13:03:21 | 第61回ー70回
その67 13-04-10

ワイヘケ島ワイナリー巡り


3月の最後の日曜日、夫とWaiheke Island(ワイヘケ島)へ行ってきました。

朝九時前ダウンタウンのカーパークに車を停め、カスタムストリートのフェリー
乗り場に向います。
日曜の朝ということで、フェリー乗り場はにぎわってました。
ワイヘケ島のワイナリーで結婚式に参加するらしい、ドレスアップしたグループ
もいました。ピクニックやビーチに行く人たちもいました。


フェリーの料金は往復で$32.夫はSuper Gold Cardを持っているのでただ
です。最近年金生活者がフェリーを利用しすぎるのではないかと、テレビのニュ
ースでやってました。
ワイヘケ島はシニアのグループツアーで人気です。

ニュージーランドでは、65歳でSuperannuation(政府の年金)もらえるように
なると、Super Gold Cardがもらえます。
このカードを提示すると、バスなどの公共の交通機関が無料、その他映画館が半
額などさまざまな割引があります。


ちなみに、ニュージーランドの政府の年金は、ニュージーランド市民、永住者な
らだれでもほほ同額支給されます。
年金は国民年金などから支払った分からではなく、国家資金から支払われます。
年金制度の話は、次の機会に詳しくしますね。


オークランドから40分ほどクルーズを楽しみ、ワイヘケ島のMatiatia Bayフ
ェリーターミナルに到着しました。
10年ほど前に来た時より、建物も新しくなっていました。
向かいのバス乗り場からFuller Vineyard Hopperバスに乗り、ワイナリー巡り
に出発です。
このバスは$15で、ワイナリー数箇所とフェリーターミナルの間を回り、一日
何回でも乗り降り可能です。
夏の間4月末まで運行されてます。
ワイヘケのワイナリーは夏の間、11月から4月の間しか開いていないところも多
いです。
今のシーズンは収穫前のブドウがなっているところも見れ、ワイナリー巡りには
いい季節です。

http://www.fullers.co.nz/news-events/Fullersvineyardhopperbus.php


朝一番だったこともあり、乗客は私達だけでした。
まず一周して島の景色を楽しみました。
この日は晴天で、オークランド側まで見渡せいい気分でした。


2週目にMudbrickワイナリーで下車しました。

私達は、一人$10のワインテイスティングを頼みました。
試したのはこの通り、

Reserve Riesling 2008, Marlborough
Reserve Viognier 09, Waiheke
Reserve Chardonnay 09, Waiheke
Reserve Merlot/Cabernet Sauvignon 08, Waiheke
Cabernet Sauvignon/Marlot 08, Waiheke
Reserve Syrah 08, Waiheke

Mudbrickのスタッフの説明によると、ワイヘケのブドウ生産は赤が主で、白ワ
インの品種は20%ほどだそうです。
赤はMerlotが主に作られてます。
夫の好きなpinot noir は、ワイヘケでは作っておらず、南島のちょっと寒いと
ころで栽培されているそうです。
Merlotや Syrahは暖かい土地に向いているそうです。

温暖な気候、雨が少ないこと、火山岩の地質などブドウ栽培にむく条件が、ワイ
ヘケにそろってます。
最近では、オリーブの生産量も増えているそうです。


次に行ったのがKennedy Pointワイナリー。
ここはもうひとつのフェリーターミナルを見下ろすような丘の上にありました。
まわりにはポフツカワ(ニュージーランドクリスマスツリー)の巨木があり、12
月頃には赤い花が咲きみごとだろうなと思いました。
ここでチーズ、パテ、生ハムなどの軽いランチを取りました。お勧めのMerlot
を飲んだら、すっかりくつろいだ気分になりおかわりしてしまいました。


暑くなってきたし、これ以上ワイナリー回るのが面倒になり、オークランドに戻
りました。
ワイヘケで買ったワインを、これからなにかのイベントごとにあけるのが楽しみ
です。
今回は行かなかったけれど、GoldwaterのMerlotがスーパーのバーゲンででて
いて買ってみました。
Goldwaterは1978年にワイヘケ島でブドウの栽培を始めたパイオニアーです。


ワイヘケ島の不動産パンフには、2-3ミリオンもするような立派な別荘がのって
ました。
フェリーでしか行けず、水道水はなくタンクウォーターに頼っていて、物価も高
いし、明らかに、海外のリッチなバイヤーをターゲットにした物件だなと思いま
した。

オークランドからわずか40分のワイヘケ島は、平和な別天地のようで、夫とこ
んなところにいたら世間などどうでもよくなるよね、と話しました。
しかし、ワイヘケ島に住めるのはスーパーリッチな人たちで、私達のような庶民
はたまにでかけてワインを楽しむ程度です。

オークランド周辺には、Kumeu, Matakanaなど日帰りで行けるワインの産地があ
り、ワイン好きにはもってこいです。
また別に機会に紹介したいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

その66  ニュージーランドで草月いけばな 10-03-10

2010-04-21 12:59:00 | 第61回ー70回
その66                      10-03-10

ニュージーランドで草月いけばな


2006年9月から草月流にいけばなを習っています。
フラワーデザイン歴35年と比べると、いけばなは私はまだまだ初心者です。
昨年には、草月流テキストを終了し、「志香」という雅号を頂きました。
草月のテキストは英語、日本語で書かれており、モダンが花型も多く、海外の
会員も多いのです。
5月にはお隣のオーストラリア、シドニーでお家元勅使河原茜氏をお迎えして
のイベントが催されます。オーストラリアの草月流は50周年を迎えます。

ニュージーランドで草月流のいけばなのおけいこは、自分でお花と花器を持っ
て行きます。
日本ですと、お花屋さんがおけいこ花を用意してくれ、生徒さん全員が同じお
花ということも珍しくありません。
お花はフローリストで買えますが、枝物は自宅の庭や友人宅から切って行きま
す。
最初の頃は、用意した材料が課題にあっていなくてうまく活けられないことも
ありました。


草月流家元勅使河原蒼風氏のお言葉に、「環境から生まれたように」があります。
日本なら日本の環境で、ニュージーランドならニュージーランドの環境に調和
した花を活けることだと思います。


私の社中では、オークランドの日本人のお祭り、ジャパンデイで毎年いけばな
展示をしています。
今年も、2月28日にオークランド日本人会のイベント、ジャパンデイが催さ
れした。

ジャパンデイのいけばな展は社中展ということで、経験50年というベテラン
から、始めて間もない新人の方の作品を皆様に見て頂きます。社中展のいいと
ころは、初心者の方でも、テキストに沿い草月流の花型法で出展できます。
花型法は基本とはいえ、高度に完成した形なので、花、枝の作り出す美しさが
感じられます。その一方、ベテランの方達はご自分のテーマに従い、創作され
ます。
私は今回はニュージーランドフラックス(にゅうさいラン)を使った作品を出品
しました。
ニュージーランドフラックスは、どこでも手にいり、私達にとってとても身近
は花材です。
ニュージーランドの原住民のマオリ人は、フラックスをスカートやバスケット、
煎じて薬としたりと生活に幅広く役立てていました。
最近は、日本のいけばな界でも注目されつつあるそうです。作品はフラックス
を結んで止めて輪を作り、その組み合わせの空間に真っ赤なアンスリスムを取
り合わせてみました。

前回は、庭の白樺の枝の作品をだしました。
その年の11月中旬、ジャパンデイはもうすぐそこなのに、私の頭は空っぽ、
なんのアイディアも浮かんできません。
そんなある日、夫は庭の白樺10本をばっさりと2メートルほど剪定してしま
いました。
私は、細い枝先についた葉が風でそよそよ揺れるのが好きだったので、呆れる
というより、とても残念でした。
小山のように積み上げられた枝の残骸を前に、これを使って何かできないだろ
うがと思いました。まずは葉っぱを取るという作業をとりかかりました。麦藁
帽子をかぶって座り込み、3時間近く、通行人の目を気にしながら5-6本の
枝の葉を全部取りました。
そうするとこげ茶色の細い柔らかい線が見えてきました。
前に習った「くりかえし」のいけばなにしよう。せっかくの長い枝だから、天
に届くような線をだして見ようと思いました。
「くりかえし」は、草月流テキスト3にある課題で、丸とか三角とかの同じ形
のユニットを5個以上使いいけるものです。
まだ青臭い匂いの残る枝をまとめて、大小さまざまな輪を作りました。
家にあったアルトトロメリアに合わせて、タイチェンマイ産の黒の大壷に試作
してみました。
数日間、床の間に飾り、そこを通るたび眺め考えます。この花の位置が気に入
らない、会場にはもっと大きいのがいいのかななどと考えが浮かびます。

当日、たての添え木止めで2メートル近い主枝をたてました。これがしっかり
していないと最後までうまくいきません。それに合わせて縦横中心に大小の枝
の輪を組み合わせていきます。枝の強さ、空間にあわせ濃淡2色のエンジ色の
アルトトロメリアのマッスを作ります。
茶色の枝、花の赤のマッスでは退屈なので、白の先のくねったオニソーガラム
をアクセントに入れました。

予定のない日曜日に、庭の手入れをするのは、自分が自然の中に溶け込んだよ
うで心安らぎます。
ぬけるような青空の下で、草の匂い、風になびく木の枝先の動き、手が触れた
草花の材質を感じます。
ニュージーランドの自然からインスピレーションを得て、いけばなを活けるの
はとても幸せなことだと思います。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする