打倒!破廉恥学園

旋風寺武流PLが意味もなくただ、だらだらと掻き散らかすブログです。

麦茶ドリップ

2011-10-07 19:47:56 | Weblog
この夏は本当に麦茶をよく飲んだ。麦茶の夏だった。

近所のスーパーでほぼ毎日のように2Lペットボトルを買い、あっという間に消費し続けた。

人体の細胞は三ヶ月ほどで全て入れ替わるという。麦茶が出まわる6月からずっと飲み続けたので、私の細胞の大半は麦茶で形成されていると言っても過言ではない。

それなのに。嗚呼、それなのに。

麦茶のシーズンが終わったらしく、麦茶のペットボトルがスーパーからなくなったのだ。

なんということだ。麦茶依存症になってしまった身には、まさに青天の霹靂!

最初は惜しみなく与え、依存した所で取り上げるなんて、まるで薬の売人の如き卑劣な所業。

欲しい。麦茶が欲しい。

かくして麦茶中毒者ことムギ中は街をふらつく。

金か。金があれば麦茶が買えるのか。あの香ばしさをまた味わえるのか。

貧しいムギ中の瞳は輝きを失い、次第に闇を帯びていく。

銀行から出てきた老婆のカバンを険しい目で追いかける。

だんだん麦茶が切れてきて頭がクラクラとしてくる。中毒症状が出てきたようだ。

天地ひっくり返るような視界の中で、あることを閃いた。天啓だ。

自分で麦茶を栽培……いや、作ればいいではないか、と。

ムギ中はスーパーの茶葉売り場へと駆けこむ。血眼で周囲を見回す。

びっくりした。驚くほど安く麦茶パックは売られている。54袋入りで末端価格198円なり。

ミネラルウォーターと2L用のお茶クーラーも購入。官憲に呼び止められないよう足早に家に滑りこみ、厳重に鍵をかける。

麦茶は煮出す方法と、水出しで作る方法があるらしい。

なんとなく水出しの方が美味しそうなので水出しにキメた。煮出すよりも味に濁りがないと昔、本で読んだことがある。

まずはお茶クーラーにミネラルウォーターを全部入れる。きっちり2L収まった。

そして麦茶パックを2袋投入。入れたばかりだが、すでに透明な水に色が滲み始めている。

およそ2時間で美味しい麦茶ができるという。

まだ1時間しか経っていない。まだ我が麦茶は、冷蔵庫でひっそりと眠っている。

楽しみだ、楽しみだ。