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滑り出し上々、サルコジ政権。

2007-05-29 00:47:38 | マスコミ報道
サルコジ氏が大統領に就任して10日余りが過ぎました。正式に就任するやドイツへ飛び、メルケル首相と首脳会談。また、フィヨン首相を任命すると、一緒にテレビカメラの前でジョギングを。組閣は15人という少数精鋭。その内7名を女性閣僚に。そして、ベルギーのEU本部へ飛び、会談。

矢継ぎ早の行動をフランス国民はどう評価しているのでしょうか。25日付のLe Figaro(フィガロ紙)がアンケート結果を紹介しています。



サルコジ大統領の施政スタイルが期待通りだと評価する層が全体で70%。先の選挙でサルコジ候補に投票した人では当然ですが99%、極右・ルペン候補に入れた有権者では93%、中道のバイルー候補を支持した人たちで69%、社会党・ロワイヤル候補に投じた層でも34%が評価しています。

高い支持を得ているサルコジ流のスタイル。今までの大統領と比べ異なっていると思っている人が87%。前任者たちとはやり方が違うが、それだけ、変革をもたらしてくれるのではないか、と期待しているようです。社会党支持層だけでは83%が今までとはスタイルが違うと見ており、一方そのスタイルを支持するのは34%。社会党のミッテラン大統領時代などとは大きく異なる政治スタイルへの不安・不満が強いのかもしれませんね。

また、そのサルコジ・スタイルとは、ダイナミック(91%)・モダン(85%)・硬直的でない(75%)・派手な(52%)といった特徴があるようです。

多くの改革を一気に進めようとしているサルコジ大統領。そのことへも67%が支持をしています。改革は一つ一つ行なったほうが確実だというのは32%に留まっています。一気の改革へ、戸惑いよりも、期待のほうが大きいようです。


(この写真は26-27日付のル・モンド紙から)

就任の記念写真、前任者の何人かと同じように、本棚をバックに撮っているのですが、そこは改革の人、はじめてフランス国旗の横にEUの旗を並べました。フランスがEUの単なる一員になることには我慢がならず、EU全体がフランスのようになればいい、という人が多いのではないかと分析されることの多いフランス人とEUの関係。この写真からは、フランスもEUの一員であることが印象的に伝わってきます。もちろん、単なる一員ではなく、重要な一員ということなのでしょうが。この写真については、10点満点で5.9点。ポジティブに捉えている人が30%、否定的な人が43%。この数字だけを見れば、EU憲法を国民投票にかけると、また否定されるかもしれませんね。そのあたり重々承知なのでしょう、サルコジ大統領は、EU憲法をコンパクトなものにした上で、国会で決議したいと言っています。

なお、こうした数字に表れていない声としては、サルコジ大統領を支持する層からは、・エリゼ宮に鎮座ましましているタイプではなく行動の人だ・現代的で現実に即した行動を取れる人だ・大統領であると共に大臣でもあるかのように、問題にコミットする人だ・即、行動を起こせる人だ、という評価の声が伝えられています。しかし、支持する層の中にも、自分の期待にそぐわなければすぐ大臣をすげ替えるのではないか、その結果大統領の顔色をうかがう大臣が増えるのではないか、といった不安も出ています。

反サルコジ派からは、・いつも選挙のことしか考えていない・ご都合主義だ・メディアに注目されることを念頭においたポピュリズム政治ではないか、といった意見が出されています。

要は、外見はいままでの大統領とは違っているが、その「権力」を行使するということにはかわりがないのではないか、ということのようです。でも、その政策の結果はフランス国民の生活に跳ね返ってくるわけですから、常にチェックを怠らないことが大切。でも、こんなことは、大人のフランス人たちは疾うに自覚しているのでしょうね。

アメリカ流、選挙に強い、ポピュリズム政治・・・フランスが、日本と同じようになって来つつあるのでしょうか。サルコジ大統領、小泉前首相とは非常に馬が合ったかもしれないですね。安倍首相は同年代だからうまくいくと言っているようですが。さて、日仏関係は、どうなるでしょうか。

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