サルコジ氏が大統領に就任して10日余りが過ぎました。正式に就任するやドイツへ飛び、メルケル首相と首脳会談。また、フィヨン首相を任命すると、一緒にテレビカメラの前でジョギングを。組閣は15人という少数精鋭。その内7名を女性閣僚に。そして、ベルギーのEU本部へ飛び、会談。
矢継ぎ早の行動をフランス国民はどう評価しているのでしょうか。25日付のLe Figaro(フィガロ紙)がアンケート結果を紹介しています。
サルコジ大統領の施政スタイルが期待通りだと評価する層が全体で70%。先の選挙でサルコジ候補に投票した人では当然ですが99%、極右・ルペン候補に入れた有権者では93%、中道のバイルー候補を支持した人たちで69%、社会党・ロワイヤル候補に投じた層でも34%が評価しています。
高い支持を得ているサルコジ流のスタイル。今までの大統領と比べ異なっていると思っている人が87%。前任者たちとはやり方が違うが、それだけ、変革をもたらしてくれるのではないか、と期待しているようです。社会党支持層だけでは83%が今までとはスタイルが違うと見ており、一方そのスタイルを支持するのは34%。社会党のミッテラン大統領時代などとは大きく異なる政治スタイルへの不安・不満が強いのかもしれませんね。
また、そのサルコジ・スタイルとは、ダイナミック(91%)・モダン(85%)・硬直的でない(75%)・派手な(52%)といった特徴があるようです。
多くの改革を一気に進めようとしているサルコジ大統領。そのことへも67%が支持をしています。改革は一つ一つ行なったほうが確実だというのは32%に留まっています。一気の改革へ、戸惑いよりも、期待のほうが大きいようです。
(この写真は26-27日付のル・モンド紙から)
就任の記念写真、前任者の何人かと同じように、本棚をバックに撮っているのですが、そこは改革の人、はじめてフランス国旗の横にEUの旗を並べました。フランスがEUの単なる一員になることには我慢がならず、EU全体がフランスのようになればいい、という人が多いのではないかと分析されることの多いフランス人とEUの関係。この写真からは、フランスもEUの一員であることが印象的に伝わってきます。もちろん、単なる一員ではなく、重要な一員ということなのでしょうが。この写真については、10点満点で5.9点。ポジティブに捉えている人が30%、否定的な人が43%。この数字だけを見れば、EU憲法を国民投票にかけると、また否定されるかもしれませんね。そのあたり重々承知なのでしょう、サルコジ大統領は、EU憲法をコンパクトなものにした上で、国会で決議したいと言っています。
なお、こうした数字に表れていない声としては、サルコジ大統領を支持する層からは、・エリゼ宮に鎮座ましましているタイプではなく行動の人だ・現代的で現実に即した行動を取れる人だ・大統領であると共に大臣でもあるかのように、問題にコミットする人だ・即、行動を起こせる人だ、という評価の声が伝えられています。しかし、支持する層の中にも、自分の期待にそぐわなければすぐ大臣をすげ替えるのではないか、その結果大統領の顔色をうかがう大臣が増えるのではないか、といった不安も出ています。
反サルコジ派からは、・いつも選挙のことしか考えていない・ご都合主義だ・メディアに注目されることを念頭においたポピュリズム政治ではないか、といった意見が出されています。
要は、外見はいままでの大統領とは違っているが、その「権力」を行使するということにはかわりがないのではないか、ということのようです。でも、その政策の結果はフランス国民の生活に跳ね返ってくるわけですから、常にチェックを怠らないことが大切。でも、こんなことは、大人のフランス人たちは疾うに自覚しているのでしょうね。
アメリカ流、選挙に強い、ポピュリズム政治・・・フランスが、日本と同じようになって来つつあるのでしょうか。サルコジ大統領、小泉前首相とは非常に馬が合ったかもしれないですね。安倍首相は同年代だからうまくいくと言っているようですが。さて、日仏関係は、どうなるでしょうか。
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矢継ぎ早の行動をフランス国民はどう評価しているのでしょうか。25日付のLe Figaro(フィガロ紙)がアンケート結果を紹介しています。
サルコジ大統領の施政スタイルが期待通りだと評価する層が全体で70%。先の選挙でサルコジ候補に投票した人では当然ですが99%、極右・ルペン候補に入れた有権者では93%、中道のバイルー候補を支持した人たちで69%、社会党・ロワイヤル候補に投じた層でも34%が評価しています。
高い支持を得ているサルコジ流のスタイル。今までの大統領と比べ異なっていると思っている人が87%。前任者たちとはやり方が違うが、それだけ、変革をもたらしてくれるのではないか、と期待しているようです。社会党支持層だけでは83%が今までとはスタイルが違うと見ており、一方そのスタイルを支持するのは34%。社会党のミッテラン大統領時代などとは大きく異なる政治スタイルへの不安・不満が強いのかもしれませんね。
また、そのサルコジ・スタイルとは、ダイナミック(91%)・モダン(85%)・硬直的でない(75%)・派手な(52%)といった特徴があるようです。
多くの改革を一気に進めようとしているサルコジ大統領。そのことへも67%が支持をしています。改革は一つ一つ行なったほうが確実だというのは32%に留まっています。一気の改革へ、戸惑いよりも、期待のほうが大きいようです。
(この写真は26-27日付のル・モンド紙から)
就任の記念写真、前任者の何人かと同じように、本棚をバックに撮っているのですが、そこは改革の人、はじめてフランス国旗の横にEUの旗を並べました。フランスがEUの単なる一員になることには我慢がならず、EU全体がフランスのようになればいい、という人が多いのではないかと分析されることの多いフランス人とEUの関係。この写真からは、フランスもEUの一員であることが印象的に伝わってきます。もちろん、単なる一員ではなく、重要な一員ということなのでしょうが。この写真については、10点満点で5.9点。ポジティブに捉えている人が30%、否定的な人が43%。この数字だけを見れば、EU憲法を国民投票にかけると、また否定されるかもしれませんね。そのあたり重々承知なのでしょう、サルコジ大統領は、EU憲法をコンパクトなものにした上で、国会で決議したいと言っています。
なお、こうした数字に表れていない声としては、サルコジ大統領を支持する層からは、・エリゼ宮に鎮座ましましているタイプではなく行動の人だ・現代的で現実に即した行動を取れる人だ・大統領であると共に大臣でもあるかのように、問題にコミットする人だ・即、行動を起こせる人だ、という評価の声が伝えられています。しかし、支持する層の中にも、自分の期待にそぐわなければすぐ大臣をすげ替えるのではないか、その結果大統領の顔色をうかがう大臣が増えるのではないか、といった不安も出ています。
反サルコジ派からは、・いつも選挙のことしか考えていない・ご都合主義だ・メディアに注目されることを念頭においたポピュリズム政治ではないか、といった意見が出されています。
要は、外見はいままでの大統領とは違っているが、その「権力」を行使するということにはかわりがないのではないか、ということのようです。でも、その政策の結果はフランス国民の生活に跳ね返ってくるわけですから、常にチェックを怠らないことが大切。でも、こんなことは、大人のフランス人たちは疾うに自覚しているのでしょうね。
アメリカ流、選挙に強い、ポピュリズム政治・・・フランスが、日本と同じようになって来つつあるのでしょうか。サルコジ大統領、小泉前首相とは非常に馬が合ったかもしれないですね。安倍首相は同年代だからうまくいくと言っているようですが。さて、日仏関係は、どうなるでしょうか。
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毎日 こちらの素敵なブログを拝見するのを楽しみにしている
者です。
サルコジ氏、順調なスタートをきられたようですね。
日本ではご存知のように あの松岡さんが自殺され、安倍内閣の支持率は最低(36%)。
いったいフランスでは こんな安倍政権、または 日本の政治についてどんな評価が下されているのかな?ってちょっと気になりました。
またもしチャンスがありましたら よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
28日夜のTF1ニュースでは、めずらしく日本絡みのニュースが三つ続けて紹介されました。
・メインは日本のカーメーカーが開発したひとり乗りのロボット(クルマ)、これにTF1の特派員がヨーロッパのマスコミとしてはじめて試乗した、というニュースで結構長いニュースでした。今の日本は、ロボットとマンガ・アニメの国といった感じです。
・そして、松岡農相の自殺ですが、短く、安倍政権に痛い一撃となるだろうという紹介です。
・そして、捕鯨問題。鯨をどうしても食べたい日本、なんて残酷な・・・といった印象を持つ視聴者もいるかもしれないですね。
以上、28日夜のニュースからですが、29日の新聞に出ていたら、また改めてご紹介します。
これからも、ご訪問・コメント、よろしくお願いします。
ひょっとしたら そちらでは何の報道もないかも、、と思っていたので ロボットの次でも流れただけ凄いって思いました。
ロボットと漫画 アニメの国なんですね。
(ゲームもかな?)
それではまた 遠い国からtakeさまのパリ便り 楽しみにしております。
29日の新聞ですが、
・ル・モンド;国際面に東京発で、自殺に至る経緯、この自殺により閣僚に問題を抱えてきた安倍政権がさらに弱体化するのでは、と割と詳しく紹介しています。
・マタン・プリュス:国際面で、棺の写真と、事実を数行で紹介。
・メトロ;自殺の事実だけを簡単に紹介。
と、各新聞で記事になっていました。国際面では落とせないニュースとしてとらえられたようです。
以上、ご参考までに。
こちらのあるTV番組では 松岡氏の遺体を見送ったあと
安倍首相が親しい人に 「いつ麻生氏と交代してもいい」
というようなお話をなさったと 噂話しておりました。
今度名前のあがってきた若林大臣という方も そうとう
グレイな方らしいし そういう日がそう遠くないのかもしれない、、、と皆 感じているのでしょう。
さてサルコジ氏、いつかは日本に来てくださると
思うのですが 京都 (東京)は大嫌い、おすもうも興味なし、、という方を いったい日本でどう接待するのか 今からとても楽しみです。そしてその頃は どんな顔ぶれの内閣になっていることか、、
それでは どうぞいい一日 お過ごしください